5142.2021年6月10日(木) 新聞社、赤字なら値上げか、減資

 今朝かかりつけの森内科へ定期診察のため出かけた。先日国立東京医療センターで精密検査した診断書には手書きで「RS3PE症候群」と書かれていた。それまで聞いたこともなかったので、さほど真剣に考えてもいなかったが、今日森医師が両手指痺れの原因はこれですと言われた。元々十数年前にリューマチ性多発筋痛症と診断されたが、これに似ているという。この専門語が理解しにくいので、ネットで調べたところ長い英語を翻訳した日本語では、「自然に良くなる傾向のある、圧痕を伴う浮腫が見られる血清反応陰性の対称性滑膜炎」という症状名だそうで、英語の頭文字を羅列したものだ。症状として浮腫みや手指の関節症などがある。治療にステロイドが効果的であるとも示され、実際ステロイド錠を増やしたところその効果が表れている。

 さて、旧ソ連のベラルーシの独裁者ルカシェンコ大統領が大統領の座に就いてから27年になる。湖畔の別荘はまるでパレスであるが、その宮殿は収賄で建てられたともっぱらの噂である。その彼が、旅客機を強制着陸させ反政権派のジャーナリスト、プロタセビッチ氏を身柄拘束したことに対して、汚職や人権侵害の罪でアメリカをはじめ国際社会から強い非難を浴びていた。

 ところが、ちょうど1週間前国営テレビにそのプロタセビッチ氏が姿を見せ、1時間半に亘って会見をして、本当だろうかと驚くような言葉を述べたのである。彼はこのようなことを語った。「2度と政治に関わりたくない。すべてを解決して穏やかな生活を送り、家族や子どもを持ち、何かから逃げるのをやめたい」「社会秩序を乱す行為を組織した罪を認める」「裏切りものと呼んでも不思議ではないが、まったく気にしない」「ルカシェンコ大統領を尊敬している」と述べたのである。反権力闘争を行っているリーダーがこれほど寝返ったような軟弱な言葉を聞いたことがない。本心なら昨年半世紀ぶりに世間へ顔を見せた高校ラグビー部先輩の清水丈夫・核共同議長の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。テレビを見た父親は、政権側によって強要されたもので、「この言葉は息子への虐待と拷問の結果として強要されたもので、誰も息子の言葉をそのまま信じるべきではない」と、息子の手に残る拷問の傷を指摘していた。

 今日加藤官房長官は、当面ベラルーシ航空会社の日本への乗り入れを認めない方針を明らかにした。一昨日ミヤンマーに対して制裁決議案を可決し国際的に評価される行動に続いて、政府としては国際社会の要望に沿った意思表示を示している。菅政権にしては珍しい前向きな動きである。

 ところで、今朝の朝日一面に新聞購読料金の値上げ公告が掲示された。朝日が新型コロナウィルスの影響を受けたことと、広告収入が減ったことから2020年度決算が大幅な赤字に陥ったことを他のメディアを通して知っていた。同じ大赤字に陥り、恥じることもなく資本金を中小企業並みに1億円以下に減資した毎日新聞も値上げすることを決めたようだ。やっぱりそう来るかと思っていた矢先だったが、メディアの赤字穴埋め策はいつも通り安易な値上げである。自らの側からの一方的なわがままな要求なのだ。読者の声を聞かずに我が道を往くのである。こういう巷の意見を聞かずに出発進行することに目くじらを立て反対を叫びたいのが通常メディアであるが、流石に自らの非は責めようとしない。こうして来月から新聞代が値上げされることになる。

 メディアは他の意見は独断で採否を決めたり、廃棄していながら、自らの考えを主張することには断じて怯まない。そこには世間の当たり前の常識は入り込まない。

 先日もNHKがイスラエルの首都テルアビブを、商都テルアビブと伝えていた。これについて早速NHKに正しく首都と紹介すべきで、エルサレムを首都と認めたアメリカに忖度しているのではないかと質問状を送ったところ、承りましたとの返事だけで、NHKはどう考えているのか、今以て回答がない。この一件を取ってみても自己主張はするが、他人の意見は例え筋が通っていても認めたがらないメディアらしい本音が見える気がする。

2021年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com