5108.2021年5月7日(金) 緊急事態宣言今月末まで延長

 来る11日に新型コロナウィルス防止に対する緊急事態宣言が解消される筈であった、東京、大阪、兵庫、京都では今月31日までの約3週間緊急事態は延期されることになった。それに加えて愛知、福岡県も12日から31日まで緊急事態宣言が発出されることになった。ただ、その都度内容が異なるようで、今回の延長では、デパートなどの大型商業施設は営業自粛から午後8時までの営業になるようだし、原則として無観客のスポーツ・イベントなどは収容人員に制限を加えて開催されるようだ。ちぐはぐなケースも散見される。例えば、首都圏の鉄道会社ではその期間間引き運転を実施したところ主要駅などで混雑が目立ち、「減便で 本数減って 密増える」などと言う笑えない投稿が寄せられたという。医療現場の業務も限界に近付いているようで、立川市内の病院では、窓ガラスに医療は精一杯で、オリンピックは無理だなどと書かれていた。

 東京オリンピック開催については、中々手厳しい意見が目立つようになった。昨日ワシントン・ポスト紙がバッハIOC会長に中止を呼び掛けたのと時を一にして、バッハ会長が制約会社ファイザーとIOCが、オリンピックに出場する選手団向けに無償でワクチンの提供を受けることで合意したと発表した。安心・安全な準備の下にオリンピックを開催するとの考えは、IOCや日本政府、東京都にまだ根強いようだが、開催まで残り80日に迫った現在イメージが見えてこない。オリンピック関係組織5者の間では、実施するとの決意を固めているようだが、実施へ至る諸問題、解決すべき問題点、スケジュールなどが国民の目に入って来ない。橋本聖子・組織委員会会長ももっと積極的に動かないと国民はオリンピック開催に安心出来ない。

 さて、このところ市民虐殺などの弾圧が一見収まっているように見えるミヤンマーだが、民主派勢力が樹立した統一政府が、独自の部隊「国民防衛隊」を設立したとSNSを通して発表した。武器をすべて国軍に管理されている中で、武器を持たない国民防衛隊が果たしてどれほどの対抗力と存在感を示すことが出来るだろうか。統一政府は国軍の弾圧から市民を守るためだとしているが、国軍に武力行使を強めるための口実とされる懸念がある。統一政府の頼りは、国軍と内戦を続けてきた少数民族武装組織で、協力を呼びかけ連携して「連邦軍」を創設する構想があるようだ。賛成もあるが、市民の間では反対の声もある。最も心配されるのは、これだけ強引な弾圧を行っている国軍に対して、国連をはじめ国際社会がミヤンマー国民に対して何の支援も行えていない現状である。国連がまったく機能していないのだ。5大理事国の内、1国でも反対すればすべて提案は否決されるというシステムが壁に突き当たっているように思う。自国の都合だけを主張して、すべての議案に反対を唱える中国やロシアの存在は、はっきり言って営々と築き上げてきた制度や組織を崩壊させているように思えてならない。現状のままでは国連は今後機能しなくなるだろう。どうしてこういうことになってしまったのだろうか。

2021年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com