5107.2021年5月6日(木) ワシントン・ポスト紙「東京五輪中止を」

 新型コロナウィルスの影響は、益々大きくなっている。医療逼迫も深刻で、大阪では自宅死が多発している有様である。東京都は緊急事態宣言が来週11日に期限となるが、小池知事は解除できる状態にはなく、延長が必要だと考えていると語った。

 懸念されている7月開催予定の東京オリンピックの医療従事者の確保が出来るかどうか、話題にもなっている。医師と看護師らをオリンピックとその後開催されるパラリンピックにどこまで確保することが出来るだろうか。すでに開催まで残り2か月半になり、現状では開催を危ぶむ声の方が多くなっている。各国とも参加したいと考えているが、コロナ下の東京でもし感染するような事態になったら、日本だけの問題ではなくなる。

 そんな中で昨日オリンピックのマラソンに備えたハーフマラソンを札幌で行った。事前に道路端で応援しないようPRしていたが、すべて期待通りと言うわけには行かず、密集エリアもあったようだ。

 そこへ昨日ワシントン・ポスト紙が、日本はオリンピックを中止するようコラムで訴えた。コラムでは、トーマス・バッハIOC会長を「ぼったくり男爵」と表し、多額の大会経費を開催国に押し付けているとして、コロナ対策による更なる経費増大を踏まえて、パンデミックの中で国際的メガイベントを開催するのは非合理的と指摘し、「中止は痛みを伴うが、浄化される」として早期に中止の決断をするよう促した。現状で開催しても海外からの観客なしでは観光収入も見込めない。日本は当初予算を大幅に上回る2兆5千億円をすでに注ぎ込んだ。そのうえ、コロナ対策の追加投資や医療人材の確保など、今後も日本の負担は増大する。開幕まで11週間と迫った今中止を決断すべきだと主張している。

 実際今の勢いで感染が拡大したら、とてもオリンピックどころではあるまい。医師会が厳しい自粛を求めているのに対して、政府が思い切った手を打てないでいる。オリンピックで大会本部が大勢の医療従事者を抱え込まなければならないとすれば、コロナ患者への人手が足りなくなるであろうし、医師会側の支援も期待出来なくなるのではないだろうか。いつまでも結論を先延ばしすることなく、そろそろ真剣に実施か、中止かを決断すべき時が迫っているのではないかと思う。

 毎日のようにPCにどこからかBaba-Mailといって珍しい写真と動画が送られてくる。中々珍しく面白い写真が多い。動画も興味深いものがある。今日送られてきた動画に‘A Walk through the Destroyed City of Berlin in July in 1945’というのがあった。7分余のものだが、第2次大戦終戦時の爆撃破壊されたベルリンを観ることが出来た。東京の戦災も酷かったが、同盟国ドイツの首都の被災ぶりも徹底したものだ。私が初めてベルリンを訪れたのはまだ東西冷戦時代の1976年だった。あの頃は、市内のチェックポイント・チャーリーという検問所を通って東ベルリン(東独)へ入国した。終戦時の動画を観ると、戦後30年でよくぞ復興したと思うが、当時の東独は随分西独に差をつけられていた。それにしても終戦時のベルリンとは印象的な動画である。しばらく残しておき、また観てみようと思う。

2021年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com