5086.2021年4月15日(木) オリンピックまで99日、開催出来るか?

 いま混乱の極にあるミヤンマーでは、毎年この時期になると水祭りという伝統的風習があり、通りを歩いているとバケツで水をかけられる。今年は13日から17日までの5日間「テインジャン」と呼ばれるミヤンマーのお正月期間に行われる筈だった。しかし、今年は当然のことながら、そんな風習も封印されたかのように、お祭り気分がまったくないようだ。この時期が過ぎると雨季に入るので、私自身もこの時期に出かけたことがない。それでも戒厳令が布かれているマンダレー市内で抗議活動を行っていた医療関係者の集団に対して、ミヤンマー国軍治安部隊が発砲した。

 このままでは、ミヤンマーの混乱は収まる気配はないとなるとイラクと同じような内戦状態に陥るのではないかと懸念される。国連制裁が中国とロシアの反対によって実行されない以上、各国が個別に制裁を課すより方法がない。その点で日本政府は2017年に来日されたミンアウンフライン国軍司令官と安倍前首相が会って、両国の経済協力を約束した。それによって国軍と日本企業間の交流が出来て、日本の資金が軍関係企業に流れるようになった。クーデター発生以来日本は経済的協力を絶つべきだとの声が揚がっているが、現時点では取り止めたという話が聞かれない。政府はこれからどう対応するだろうか。

 さて、新型コロナウィルスが勢いを吹き返し、このところ全国の新規感染者数が増え続けている。コロナ対策分科会の尾身茂会長が、昨日衆議院厚生労働委員会で「第4波に入っているのは間違いない」と述べた。日本医師会の中川俊男会長もだんだん高い波になっていると言い、危機感を募らせている。特に感染拡大が大きくなっているのは、関西地方の大阪、兵庫、奈良と沖縄で、大阪では重症病床数を超える患者が発生して、医療崩壊が現実となっている。特に最近目立つのは、変異株で感染速度が速く重症化しやすいと言われている。

 過日大阪、兵庫、宮城の3市について「まん延防止等重視措置」を認められたが、いま神奈川、埼玉、千葉、愛知県でも同措置の申請をする検討段階に入った。昨日東京オリンピック開幕までちょうど100日に迫ったが、無事開催できるかどうかは予断を許さない。偶々自民党の二階俊博幹事長が、コロナの感染がより深刻になった場合には、大会を中止することも考えざるを得ないと語った。その前日コーツ国際オリンピック委員会(IOC)は、「確実に開催される。コロナ対策については、選手や観客の安全を確保するためあらゆる対策が実施され、パンデミックに人類が勝利したことを示すことが出来る」とオリンピック開催の意義についても言及した。余すところ3か月で、願い通り安全に開催出来るだろうか。出来れば、何とか開催して世界へ向けて日本の正確、堅実なスケジュール運営と感染防止の模範を示してもらいたいものだ。

2021年4月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com