2598.2014年6月24日(火) 国から東京都まで政治家に失言の財布

 去る18日以来東京都議会で質問中の女性都議に対して、誹謗するようなヤジを飛ばした問題が物議を醸していたが、昨日になってそのヤジの張本人が漸く観念して名乗り出た。やはり自民党の議員のひとり、鈴木章浩議員だった。

 しかし、これで解決したわけではなく、海外にまで伝えられた破廉恥事件を、これから都議会としてシコリを残さないようにどういう形で矛を収めるのか、都議会並びに自民党東京都議員団としても正念場である。この件だけに限って言えば問題が解決したわけではなく、対処しなければならないことが2つある。

 ひとつは、ヤジを名乗り出たが、鈴木議員本人がこれまで再三の取材に対して自分はヤジを飛ばしていないと大嘘をつき、ヤジ自体は辞職に匹敵するとまで言っていた。にも拘わらず、前言を翻して辞めない理由をプレスから聞かれると少子化や晩婚問題で頑張らせて欲しいと虫の好いことを口走る有様である。空気がまったく読めないし、議員としての資質に欠ける。言い訳と目先だけの謝罪でことを済まし、これからも恥も外聞もなく議員活動を続けて行こうとしている。こういう都会議員は困る。

 もうひとつの問題は、鈴木議員以外にも下劣なヤジを飛ばした議員がいるのに、その議員が名乗り出てこないことである。本人はもちろん、周囲の議員も気づいている筈であるが、お互いに庇い合っているのか、火の粉を被るのを避けようとしているのか、何とか時間の経過の中で忘れ去られることを望んでいるようだ。

 自民党の支持を受けて都知事になった舛添要一氏は、ヤジは聞こえなかったと火中の栗を拾うのを避けたり、自民党東京都の松原修幹事長のように鈴木議員の斜め後ろ席に座っていながら聞こえなかったと惚けている。自民党には、ヤジを飛ばした議員を何としても見つけ出し処分させるという気持ちなんてさらさらないようだ。「みんなの党」がヤジの主を特定するための声紋検査も考えているようだが、その他のヤジは判別が難しいようで、「犯人」を特定できるかどうか、あまり期待は持てそうにない。

 だが、それにしてもヤジ事件で貴重な時間を浪費してもらっては困る。鈴木議員にはとっとと職を辞してもらい、他のヤジ将軍には早く「自首」してもらいたい。

 それにしても政治家の間には、先日の石原伸晃環境相の金目発言にしろ、麻生太郎副総理の自分自身を指しているのではないかと思える発言にせよ、失言が大きな話題を呼んでいる。麻生氏は何と言ったか。「学校で一番いじめられるヤツはどんなヤツかと言えば、~勉強はできない、けんかは弱い、だけど金持ちの子、これが一番やられる」と言ったそうである。

 大なり小なり、政治家が失言だらけでは、どうにもしようがない。

2014年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com