2601.2014年6月27日(金) 松本サリン事件から早や20年

 早いもので松本サリン事件が発生してから今日でちょうど20年になる。朝のテレビ・ニュースがこの事件の風化について伝えていた時、NPOで付き合いのある知人の阿部和義さんのことをふっと思い出した。月刊「コロンブス」昨年3月号に連載コラム「観光立国を支えている人」で、取材を受け、好意的な記事を書いてくれたのも阿部さんである。また、日比谷高校時代ラグビー部に所属し花園全国大会にも出場したほどラグビーに通じていたので、割合気兼ねなく何でも話すことができる。

 しばらくすると、朝日新聞を読んでいた妻が驚いたように、「この方、阿部さんではないかしら?」とその記事と写真を示した。社会面のトップで仏壇に線香を上げている大きな写真の主は、間違いなく阿部さんである。以前にもNHKで報道されたことがあるが、気の毒にも阿部さんは当時信州大学の学生だった一人息子をこの事件で喪った。阿部さんにとっては悔やんでも悔やみきれない事件だった。当時朝日記者だった阿部さんは、悲劇にもめげず仕事に立ち向かっていたが、奥さんと2人の娘さんは大きなショックを受けた。その後新聞でも報道された娘さんは大学医学部に進学したと聞いたが、記事によると2人の娘さんの一人は精神科医師、もう一人は麻酔科医師と書かれていた。昨夏にはご長女の下に初めてのお孫さんに恵まれたという。ご家族にとっては嬉しい初孫誕生のニュースだろう

 阿部さんも数年前舌癌を患って手術を受けた。一時はしゃべるのに不自由さを感じていたようだが、最近では大分回復したようだ。

 もうこれほどの不幸に会うこともないだろうから、今のまま朝日経済部記者だった阿部さんらしさを発揮して引き続き取材活動に当たって欲しいと願っている。

 さて、過日妻の兄の義母が亡くなり、今夕JR新横浜駅近くの葬儀場で通夜が営まれ妻ともども出席した。享年91歳の故人は近年養護施設で生活し、必ずしも健康状態は芳しくなかったようだ。遺影は微笑んで福々しい良い笑顔だった。心おきなく逝かれたことだろう。

2014年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com