5041.2021年3月1日(月) アメリカのヘイト・クライムの根深さ

 ミヤンマーで軍事クーデターが起きてから今日でちょうど1か月が経った。日に日に高まる反クーデター、及び反軍部のデモに対して軍は徐々に手荒な手を使いだした。この結果昨日一気にデモ隊に多数の死者が出て、実に18人が犠牲となった。一昨日までミヤンマー人らしく静かな対立で、死者も4人に留まっていたが、今後デモ隊が増え続け、デモが過激化すると軍の弾圧も激しくなり、犠牲者は増えることだろう。ミヤンマーの国連大使が自国の軍事政権を批判するや軍事政権は即座に大使を解任した。ただ、国内でこれほど反政府デモが拡大するとは、軍も考えていなかったようだ。欧米諸国は当初からクーデターを非難し、制裁を課するようだ。ここでも問題となるのは、中国の出方である。中国はベンガル湾から中国本土まで石油パイプラインを敷設しているため、中国は時のミヤンマー政権とはことを荒立てたくない。従って軍事政権に対して非難めいたことは今日まで公表されていない。安全保障問題が絡むASEANでは会議を開きこの問題を話し合う予定である。

 さて、いつもオーヴァー・アクションのドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領の座を去ってから、1か月余が経過した。バイデン大統領が就任して、トランプ時代に行った実績を少しずつ以前に戻しつつある。すでにパリ協定へ復帰したことを含めて、トランプ色を弱めつつある。一方で、地元フロリダ州に戻ったトランプ氏は、2024年に予定されている次の大統領選への出馬を匂わせるやる気満々の演説を行った。トランプ氏のバイデン非難は相変わらずで、バイデン政権は就任1か月で史上最悪の大統領になったとか、「アメリカ・ファーストをアメリカ・ラスト」にしたと吹聴している有様である。未だにかなり熱心なトランプ支持者がいるようで、彼らをバックにこれからもフェイク・ニュースやライバルへの非難中傷を言いそうだ。ただ、トランプ氏の言動が、人種差別感を広げたとも言われ、アメリカ社会に黒人のみならず、ラテン系住民やアジア人に対するヘイト・クライムが激しくなっている。

 25日ロスアンゼルスの東本願寺別院が放火され、提灯台や灯籠が破壊された。アメリカ国内では一向に人種差別がなくならないが、白人たちのヘイト・クライムがトランプ熱に煽られて大きくなるのが一番困る。アメリカ国内のことではあるが、根に蔓延ったアメリカ人のヘイト・クライムがエスカレートすると厄介である。自由と平等をベースにする民主主義を主張していながら、実は人種差別感の強いアメリカ人がどれほどヘイト・クライムを減らすことが出来るか疑念が絶えない。その意味でもバイデン大統領の行動と実績は、再びトランプ大統領を誕生させないための試金石にもなる。

 今日は陽気も暖かく3月弥生の滑り出しとしてはまずまずだった。都内の気温は19.1℃で4月中旬の気候だった。銀行に所用があったので、みずほ銀行都立大学支店へ出かけた。みずほ銀行は、昨日全国の支店のATMのうち約半数が突然機能しなくなりニュースでも大きく伝えられた。キャッシュ・カードや通帳がATM機に挿入したまま出て来なくなって大騒ぎになった。今日になってほぼ復旧したようだったが、私自身は普段キャッシュ・カードを使用しないので、いつも窓口で用を足している。ところが、今日午后2時半ごろに窓口を訪れたら、コロナ禍のため業務は午後2時までしか扱わないと係員に言われた。このところずっとこの状態だという。銀行の窓口は朝9時から午後3時まで開かれていると昔から信じ切っていたので、裏切られたような気持ちだった。結局用を足すことが出来なかった。こういう一部だけの不条理な情報は、どうやったら事前に知ることが出来るのだろうか。銀行も少々配慮に欠けている。結局今日は無駄足だった。

2021年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com