4993.2021年1月12日(火) 金正恩・北朝鮮総書記とトランプ大統領

 厳しい寒さが北日本から北陸地方にかけて襲い、上信越道では先日に続いて車が道路上に立ち往生している。今日は大阪にも雪が降っていたが、気象予報では南関東にも積雪があるようだ。夕刻になって雪ならぬ冷たい雨が降って来た。

 今冬は特にラニーニャ現象の影響で冷え込むとの予報が出され、山陰地方も大雪になるという。

 さて、今日中学時代の恩師が昨年10月にお亡くなりになったとの訃報を奥様からいただいた。最終学年の3年生時しか在学しなかった京都市立中では、当時まだ若い理科教師だった。7年前の同窓会でお会いしたのが、最後になってしまった。確か私より10歳年長だったので、92歳になられたと思う。これで小中高大の先生方は皆冥界へ旅立たれてしまった。これも時の流れではあるが、分かっていても寂しいことである。

 昨日北朝鮮では、金正恩・朝鮮共産党委員長を総書記に推戴すると決定した。祖父の金日成主席、父の金正日総書記に続いて子の金正恩委員長を「全党を代表し領導する党の首班」と決めたのだ。最近まで公に姿を見せず、一部には植物人間となって入院しているとの噂が出回っていた。現在37歳の若さにしては、あまりにも太り過ぎでかねてより健康面が心配されていたので、突然の「総書記就任」にはびっくりである。この国も権威高いお国柄だけに、やたらに勲章を授けて権威を高める風習がある。驚いたのは、この極寒機に首都ピョンヤンで深夜に軍隊がパレードを行い、市民が寒いであろう中を気の毒にも軍隊のパレード盛り上げのために狩り出されていたことである。かつて戦時中に父が応召で平壌に駐在していたこともあり度々聞かされたことがあるが、ピョンヤンの冬の寒さは聞きしに勝るほど冷え込むようで、そんな極寒の真夜中に軍隊のパレードなんか行う必要があるのだろうか。

 このご祝儀として、祝電を送った習近平・国家主席の中国ともども、北朝鮮は民主主義国家とは遥か遠い自由と平等がない国として、常にお互いに慰め合う間柄である。両首脳は、自らの実力で現在の地位を築いたのではなく、ともに親から権力と財産をそっくり引き継いだ世襲リーダーに過ぎない。所詮発展途上国と大して変わらない。

 ところで、共和党員でカリフォルニア州知事を務めたことがある元俳優のアーノルド・シュワルツェネガー氏が、アメリカ大統領史上最低の大統領とこき下ろしたトランプ大統領の弾劾案が、民主党によって下院に提出された。トランプ大統領に対する弾劾訴追は2度目で、いかに大統領としての資質に欠ける人物であるかをよく表している。民主・共和党がそれぞれ50議席の上院では、2/3の賛成が得られなければ弾劾されないことと、任期が残り10日足らずとなったので、時間的に現実に弾劾されることはないと見られている。それにしてもあまりにも有終の美から縁遠いトランプ大統領である。共和党は、大統領選で民主党のバイデン次期大統領への牽制として、キューバをテロ支援国家に再指定するとまで発表した。オバマ前政権が進めた対キューバ融和路線へ戻ることを妨害する狙いがあるようだ。そもそもキューバには、北朝鮮のようなテロを仕掛けるような動きやミサイルを所有していない。

 アメリカが敵対するベネズエラのマドゥロ政権を支援したり、アメリカからの亡命者を受け入れたことなどを理由にアメリカはキューバを批判しているようだが、テロとはかけ離れた理由づけである。屁理屈をつけて相手国を不利に貶めるのが、昨今のアメリカの外交となってしまった。一旦落ちるととことん落ちるものだということを、改めて教えてくれた直近のアメリカ外交である。

2021年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com