4992.2021年1月11日(月) コロナ禍に成人式も千差万別

 今日は祝日「成人の日」である。20歳に達した男女は一応今日から大人の仲間入りである。その成人年齢も2022年3月限りで18歳に引き下げられる。但し、公職選挙法はすでに2016年より18歳以上の男女に選挙権を認めている。国によって成人年齢はさまざまである。例えば、イエメン、インドネシア、ミヤンマーなどでは15歳になると成人とされる。イギリスでは、スコットランドは16歳以上であるが、他のアイルランド、ウェールズ、イングランド、北アイルランドは18歳以上である。アメリカ、カナダも一部の州が19歳以上であるが、ほとんど18歳以上である。成人年齢は一般的に低くなる傾向があるが、世間からひとりの大人と認められるようになって、果たして20歳の若者が世間にどう応えることが出来るだろうか。新成人にとっては中々頭の痛い点である。

 普通なら今年も今日、全国のあちらこちらで賑やかに成人式が行われた筈である。それが、新型コロナウィルスの影響で、各地で中止となったり、延期になっているようだ。都内23区でも7つの区が中止にした。大阪市では延期を決めた。実施されてもソーシャル・ディスタンスを考えなければならないので、会場が狭くなるため、会場を複数個所にしたり、午前・午後の部と時間差を設けたり、それぞれ工夫を凝らしている。

 3万7千人という全国の市区町村の中で最も多くの新成人が誕生する横浜市では、緊急事態宣言が出されている中で、感染対策として2つの会場でそれぞれ4回ずつ、合せて8回も式典を行った。主催者の挨拶では、例年通りのスピーチに加えて、終了後はどこにも寄らずに帰宅するよう要請したのが、コロナ禍の中の今年らしい成人式となった。

 毎年成人式が荒れることで知られる沖縄だが、那覇市では出席者がコロナ感染を疑われたため、式典2時間前になって突然中止と決定したケースもある。

 私個人としては、20歳時は浪人生活2年目で目の前の受験で頭の中はいっぱいでとても成人式に気持ちは向かなかった。今のように自治体が賑やかに立派な成人式を準備しているのとは、大きな違いがある。成人式に出席された若者の感想をテレビで観ていると、大人としての自覚を持って前向きな目標を語る若者より、久しぶりに友達に会えたので、嬉しかったという感想が多く、時節柄一緒に飲みに行くという人は少なかったように思う。

 今年は東日本大震災から10年、加えてコロナ禍という世界的な疫災の年となった。こういう画期的な年に大人になったということをじっくり考えて、どうしたら世の中に少しでも平和を定着させられるか、それに自分はどう貢献できるかを少しでも考えてもらえるなら、今年成人式を迎えた意義はあると思う。

2021年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com