4991.2021年1月10日(日) 我が儘爺トランプ大統領のやりたい放題

 何かと問題を起こすアメリカのトランプ大統領の最近の言動が物議を醸している。今月6日トランプ支持者がワシントンの国会議事堂へ不法乱入して、議事堂内を我が物顔に荒らしまわり死者まで出す騒ぎとなった。それに対して自分に投票してくれた偉大なアメリカの愛国者たちは、将来に亘って巨大な声を持つと褒めちぎっているのである。この言葉を8千万人以上のツィッター・フォロワーに発信したことに、ツィッター社が大統領のアカウントを永久停止処分にした。すでに、Facebookも大統領の頁を無期限停止措置を取っている。

 他にグーグルもアプリ配信停止を示唆している。こうして、これまでのトランプ大統領の主たる発信手段が押さえつけられようとしているが、一方で表現の自由はアメリカでは憲法で保障された権利でもあり、ツィッター社の停止処分が別の面で論議を呼んでいる。こんな声もある。「巨大IT企業は、国家よりも力があるというのか」。大統領もツィッター社へ反発を強め、利用者の投稿内容に関してネット企業の責任を免除する「通信品位法230条」の削除を求めているが、企業側にすれば条項がなくなれば、訴訟リスク回避のため投稿内容の規制が厳しくなる可能性が高まる。トランプ大統領の身勝手さには呆れるばかりである。

 また。大統領支持者が議会議事堂へ乱入した件で、民主党のペロシ下院議長がトランプ大統領に対する2度目の弾劾訴追に向けた手続きを進めると語った。同時に、ペロシ議長は、トランプ大統領が核兵器を使った攻撃命令を出すのを防ぐため、ミリー統合参謀本部議長と協議したと明らかにした。アメリカでは大統領が核兵器使用を決めることが出来、精神的に不安定な大統領が軍事行動を主導することを阻止する予防措置を話し合ったという。こうなると最早トランプ大統領はひとりの常識人と見られていない。まるできちがいに刃物と見られている。世界最大の国のリーダーとして4年間激務をこなしてきたが、ここへ来てあまりにも異常な言動が、多くの国民から敬遠されるようになった。一世を風靡したかのような大統領としては、有終の美を飾ることもなくあまりにも寂しい幕引きとなりそうである。その幕引きの舞台である来る20日の新大統領就任式にも本人は出席しないと異例のメッセージを伝えてきた。これも前例のないことである。何から何まで引っ掻き回しては騒ぎ立て、後継者に祝福や激励の言葉もなく恨み言を言って舞台を去って行くのは、まるでピエロである。

 4年前の大統領選でクリントン候補を破り意気揚々と新大統領の座に就いた時、随分荒っぽい常識の枠からはみ出た人が大統領になったと思い、大丈夫だろうかと不安を覚えたものだが、その不安は現実となった。こういう突拍子もない人物が国家のリーダーに選ばれるアメリカの自由と民主主義は、後ろ向きとなってアメリカ第一主義を主張して、すっかり世界の信頼を失った。これからの4年間に次期大統領バイデン氏は信頼を取り戻せるだろうか。

2021年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com