4988.2021年1月7日(木) 緊急事態宣言発出と米議会暴漢乱入

 今日も新型コロナウィルス情報は忙しない。昨日に続いて東京都内の新規感染者は過去最多の2,447人となった。関東では、栃木県を除く各都県ですべて過去最多となった。全国的にも昨日の6,001人を大きく上回る7,533人が発症した。5日連続で過去最多である。

 政府は、東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に明日から2月7日までの1か月間緊急事態宣言を発出すると公表した。緊急事態措置としては、通院や買い出しなどを覗いて不要不急の外出、移動を自粛し、午後8時以降の外出自粛の徹底を求めている。飲食店などでは営業時間を午后8時までに短縮し、酒類の提供は午後7時までである。企業ではテレワークを推進し、職場での出勤者数の7割削減を目指すとしている。午後8時過ぎの勤務を抑制することも求めている。イベントは最大5,000人、かつ収容立50%以下に抑制する。学校は休校とせず、大学入学共通テストは実施するが、感染リスクの高い部活動は制限するというようなことが大筋の内容である。

 果たしてどれほどの効果が表れるだろうか。

 さて、民主主義のモデルとも言われたアメリカ合衆国が、近年多岐にわたる分野で問題を起こし、ある面で破綻をきたしている。昨年の大統領選以来、多くの非民主的な事象が見られ、それを解決するというより、反って大きくなり広く拡散している有様である。

 大統領選と同時に実施された上院議員選挙(定数100)では98議席まで確定したが、共和党が強いジョージア州の2議席が過半数に達せず、州法の決まりにより一昨日決選投票が行われ僅差で民主党が2議席を獲得した。下院は民主党が過半数を得ていたが、これにより上院では民主、共和党がともに50議席を得て、どちらも過半数に届かなかったことになる。仮に上院で同数の場合は、副大統領が可否を決めるため次期大統領バイデン氏は共和党の賛同なしでも政権運営が可能となった。

 大統領就任式が2週間後に迫っているにも拘わらず、トランプ現大統領は、今以て自らの大統領選敗戦を認めようとせず、共和党優位のジョージア州の州務長官に圧力をかけ続けている。5日夜ジョージア州で共和党候補を応援するとしてトランプ大統領が大選挙集会を開いた。だが、応援よりも自身の大統領選挙結果の不正を訴えた。

 その後ワシントンへ戻った大統領は、集会でトランプ氏支持者に対して、敗北を認めず議会に行進し勇敢な議員を激励しようと支持者に戦いを訴え、支持者らは議事堂内へ乱入した。これにより4人の死者を出し、議事堂侵入はアメリカ民主主義への攻撃であるとして前・元大統領をはじめ各国首脳らも非難している。

 民主主義のベースには、自由と平等があるべきである。しかし、現在のアメリカ社会には、アメリカ流の不自由と不平等しか見られない。自分たちが決めた選挙ルールを守ろうとせず、殺害の可能性のある銃砲所持を認め、人種差別を助長しているような国家に果たして民主主義国家と名乗る資格があるだろうか。

 トランプ大統領になってから、アメリカ第一主義を振りかざすようになり、気に入らなければ、世界との同盟関係も一方的に離脱するわがままには、各国も呆れ果てている。

 トランプ大統領に比べてやや迫力は劣るが、よほど民主的なバイデン次期大統領に「大きな」期待を背負ってアメリカを真っ当な国家へ立ち戻らせて欲しいと願っている。バイデン政権誕生まであと2週間である。

2021年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com