4986.2021年1月5日(火) 無観客でパフォーマーは盛り上がるか。

 新型コロナウィルス感染防止に緊急事態宣言の発出をどうすべきか、政府内で検討することになり、7日に結論が出そうだ。新規感染者の数は今日4,919人となり、またまた過去最多となった。このところ感染者が激増しているイギリスでは、昨日3度目のロック・ダウンを発出した。こういう厳しい手を打つと経済上どうしても影響が出て来る。その辺を配慮して政府の対応が遅れがちである。その間にも一昨日タイへ向かおうとしていたバドミントン男子世界1位の桃田賢斗選手が、成田空港でPCR検査の結果陽性と判明した。今日は横綱白鵬が感染していることが判った。連続3場所休場の白鵬は、初場所出場が絶対条件だったために、これを欠場することによって横綱の存在と権威を損ないかねない恐れが出てきた。

 まだ当分コロナ収束の見通しは立たず、それだけに今後もコロナ情報が乱れ飛ぶことになるだろう。

 さて、今年第百回を迎えた全国高校ラグビー大会もいよいよ今日は準決勝戦である。午後はずっとテレビ中継にのめり込んでいた。結果として京都代表・京都成章高校と神奈川代表・桐蔭学園が9日の決勝戦へ進むことになった。会場の東大阪市花園ラグビー場は改装されたばかりだが、今大会はコロナの影響を勘案してすべて無観客試合となった。今日のスタンドを観ていて、このところ他に無観客のショーを度々観ていて感じたことがあった。

 ひとつは、元旦の夜放映されたウィーン・フィルハーモニーのニューイヤー・コンサートで、無観客の観客席を見せて、演奏後にステージのスクリーンにリモートのファンの拍手を映し出していたことである。これはフィルハーモニーとの一体感という点では、やや物足りなかった。特に最後のラデツキー行進曲演奏時には普段は観客が拍手をすることでステージと観客の一体感が生まれ盛り上がるのだが、それがまったくなかった。2つ目は、2日のNHKニューイヤー・オペラ・コンサートで、無観客ながらもそこに観客がいるかのように、事前に収音した観客の拍手を演奏の終わりに巧みに流してそれなりの臨場感を感じることは出来た。しかし、これとて観客席をカメラが写すことはなかった。その点ではやはり物足りなかった。どうも一体感が醸成されない。3つ目の今日の高校ラグビー無観客試合は、バック・スタンドいっぱいに数多くの画像を準備してそれぞれにファンの姿を映していた。ただ、はっきりとは分からなかったが、一つひとつの画面にはひとりの人物が個人的に勝手に手をふったりアップしたり、それぞれバラバラの映像があり、全体としての統一感がなかった。

 やはり本当の観客がそこにいないとどう映像的に工夫を凝らしてみても、その場の臨場感を映し出すのは難しいものだと思った。これから工夫はされていくのだろうが、いつまでもこのようなリモート映像では次第に飽きが来るのではないかと心配している。

 やはりショーやスポーツでは、「生」「リアル」「現場」「臨場感」に勝るものはない。

2021年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com