一強多弱の国会の中で、一強の自民党内で内閣総理大臣と党幹事長の駆け引きが熾烈を極めている。元々党内の力関係では石破幹事長が安倍首相を上回っていた。或いは今でもそうかも知れない。偶々その石破氏が仕切って圧倒的に勝った総選挙により、安倍氏は首相の座に就くことができた。それから一強多弱の中で安定政権を確立した安倍氏は、石破氏らの後押しで今日の地位に座り続けることができることを忘れてしまったようだ。ただ、対決すると安倍首相にしてもどうにも勝てそうもない。そこでごますり取り巻きの口車に乗って石破氏の力を削ぐことを考えた。それが石破氏に幹事長を辞めさせることだった。その辺の事情を百も承知の石破氏はその策には乗らず、代わりに安倍首相が新たに用意した安全保障法制担当大臣を断った。そしてあくまで幹事長職に拘った。石破氏を支持するグループもそれを求めて場合によっては、無役も納得していた。
それが今日の安倍、石破会談で、石破氏はあっさり撤回して安倍首相が提案した地方創生担当相を受ける見込みである。
この両者のやり取りでは自分たちだけのことしか念頭にないことは明白である。ましてや安全保障担当大臣にしろ、今日初めて出てきた地方創生担当大臣にしろ、首相としては幹事長職を外す石破氏のおしゃぶりとして急遽新しいポストを用意したという印象である。まるで政治を遊びとしてしか考えていないと言ってもいい。こんな利得勘定だけで政治を司られたのでは、国民は堪ったものではない。相も変わらずお粗末なショーを演じている。ばかばかしい。
さて、今日午後小田急百貨店で境野光行・専務取締役営業本部副本部長にお会いした。境野氏は同百貨店新宿店の三省堂書店と町田店久美堂書店で拙著を平積み販売することを両店に話してくれることを約束してくれた。昨日のブックメーツの販促に続く好感触である。