4875.2020年9月16日(水) 第99代菅義偉「安倍継承内閣」誕生

 2,822日、7年8か月の歴代最長の安倍内閣は今日幕を閉じた。振り返ってみれば、確かに安倍晋三氏は首相在職期間こそ長かったが、その割にめぼしい実績はなかった。約束した最重要課題、最優先課題と言っていた北朝鮮拉致問題は一向に前へ進まず、ただ時間だけが過ぎただけである。自らの手柄にしようと考えていた在職中の憲法改正は、幸いにして頓挫したが、これも首相としては国民への約束を果たすことができなかったことである。それでも首相として最後の記者会見では、「様々な課題に国民の皆さまとともにチャレンジすることができたことは、私の誇りとするところだ」と語っていたが、何を寝ぼけたことを言っているのかというのが率直な気持ちである。チャレンジしたところで実行し成果を上げなければ、首相の立場上から考えても意味がなく、誇りと言うわけにはいくまい。

 そして総理大臣の職を引き継ぐ菅義偉官房長官が、臨時国会で後継首相に選出され、第99代総理大臣として新しい菅内閣を発足させることになった。この数日自民党役員人事と新内閣閣僚名簿がいろいろ噂に挙がっていたが、新たに菅新首相の後を引き継いだ加藤勝信・前厚生労働相が閣僚人事を発表した。菅首相以下20名の大臣の平均年齢は60.4歳で、女性閣僚は2人、再任閣僚は8人、初入閣は5人である。中には、安倍前首相への恩を返すように安倍氏の実弟・岸信夫氏を防衛大臣に任命するようなことまでやった。

 菅首相は否定しているが、いつものことながら党役員と閣僚人事は派閥の配分により決められたという感じがしている。菅首相自身が人選に拘ったとか、関わったとの印象が薄く派閥の領袖が寄り集まって決めたというイメージが強い。元々首相は、安倍亜流内閣、つまり安倍政治の継承をひたすらアピールしていて、自らの目指す目標とか、政策が打ち出されない。国のトップともあろう者が、前任者の業績を受け継ぐなんてことを何遍言っても国民の心には響かない。それでいて安倍政治が残したモリカケ問題、桜を見る会、不明瞭な公文書管理などの不祥事まで継承するのかと言えば、すでにやるべきことはやり幕引きをしたと国民の認識とは異なる回答が出て来るだけだ。そんな言い方より、自ら首相として外交、内政、防衛についてこうしたいと意欲的に政策をアピールすべきではないか。任期を終える時、安倍政治の継承に過ぎなかったということであれば、それはそれで止むを得ないのではないか。最初から自分の考えが政策面に表れないリーダーでは、あまりにも主体性に欠けると思う。

 こんな姿勢でコロナ禍により経済が停滞している時期に、果たして経済を立て直し、またコロナ禍を終息に向かわせることが出来るのだろうか。お手並み拝見と行きたいところだが、些か心配である。

 さて、昨日気になったブログへの過剰なアクセスについて、今日はそれほどでもなかったが、それでも1日で約380件のアクセスがあり、普段の2倍強である。

   何か意図的な試みがあってこのような異常な数字になったのだろうが、悪いことでも心配することでもないので、しばらく経過を見守っていくだけだ。 

2020年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com