4871.2020年9月12日(土) 陰湿なアメリカのジャーナリズム

 定期的に毎月1度糖尿病クリニックで経過を診てもらっている。先月まで順調に回復に向かい、ヘモグロビン(HbA1c)の数値も改善し、体重も理想的な減量傾向にある。今日も医師から順調に回復しているとお墨付きをいただいた。HbA1cは6.3だった。糖尿病圏外の数値で、5月以降ほぼ安定している。節制のおかげであると自画自賛している。油断しないよう今後も気を付けたいと思っている。

 さて、このところ新型コロナウィルスは、海外では依然衰えることがないが、幸い国内では幾分沈静化して感染率は下がって来た。この現象に新型コロナウィルス感染症対策分科会は、まだ気を許すことは出来ないと慎重であるが、政府は「GO TO Travel」について、これまで除外されていた東京都民の旅行と東京への旅行について、10月1日からキャンペーンの対象に加えることを前提に検討を始めた。同時に東京都は、飲食業者に求めてきた午后10時以降の閉店制限の中止を決めた。また、19日からイベントの開催制限を緩和することも決定した。コンサートや演劇、映画など観客が大声を出さない環境が確保出来る施設は、定員収容人数を許可し、1万人以上収容可能な会場は、その半分まで認められ、収容人数が1万人以下の場合もその半分まで収容可能となる。

 今アメリカでは感染者数が全世界の22%を占め、断トツで首位にあり、死者の数も全死者の5分の1を占めている。その大きな原因にトランプ大統領のコロナ感染に対する過小評価があり、初期対応を怠ったことと科学的根拠を無視したことが強く批判されている。特に、この点についてオバマ前大統領補佐官だったジョン・ホルドレン氏が、厳しく批判している。トランプ氏支持者は、マスク着用義務は個人の自由への攻撃と自由を履き違えたことを言っているが、着用が個人の権利や福祉を守ることにつながるとの視点が抜け落ちていると述べている。大統領の対応はリーダーシップ欠如で感染症対策は連邦政府が進めるべきことを自らに非難が向かないよう責任を各州に押し付けたと指摘している。

 すでにコロナ禍が蔓延りだした今年2月以降に、これまで20回近くもトランプ大統領にインタビューしたワシントン・ポスト紙のボブ・ウッドワード氏は、コロナの影響を軽く見せたかったとトランプ氏が語ったことを知っていたにも拘わらず、その事実を意図的に隠したとして早く公表されれば助かった命があると報道の倫理を問われている。ウッドワード氏は「トランプ氏から聞いた時面白いと思ったが、本当かとも思った。トランプ氏は確認しないでものを言う」とまるで他人事のような発言をしているが、今月同氏の新作「RAGE(怒り)」が出版されるという。どんなことが書かれているのか興味があるが、ウォーターゲート事件の調査報道も手がけたアメリカの代表的なジャーナリストが、こういう胡散臭いことをやっているようでは、アメリカのジャーナリズムも信用出来ない。

2020年9月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com