2693.2014年9月27日(土) 3000m級の御嶽山が大噴火

 半年間放映されていたNHKの朝ドラ「花子とアン」が今日最終回を迎えた。毎回視聴率は20数%を獲得したヒット企画で、実際毎朝楽しみに観ていた。今までの朝ドラとは異なり若干個人的な興味があった。それは、原作「赤毛のアン」の舞台であるカナダのプリンス・エドワード島のキャベンデイッシュを訪れたことがあり、郷愁を覚えたからでもある。残念ながらドラマでは土地のムードは出ていなかった。

 また、ヒロインのひとり、華族の出身である柳原白蓮の生き方が当時の常識や風潮から遊離してその波瀾万丈な生き方に興味があったからであり、またサラリーマン時代の元上司が白蓮の曾姪孫(ソウテッソン)だったからである。またかつてはお互いの自宅が近かったせいで元上司の奥様に妹がピアノを習っていたというプライベートな関係もあった。

 白蓮が世間を騒がせ駆け落ちまでして一途な恋心を貫き、ともに世帯を持った宮崎龍介の父親が、蒋介石を支援していたあの宮崎滔天だったという意外性のあるドラマ性は興味深かった。元上司も華族の出身で学習院を出られた。元上司はこの数年健康を害していたと後になって聞いたが、この朝ドラを観ることもなく、昨秋彼岸へ旅立たれた。もしご存命でこのドラマをご覧になったらどんな感想を持たれただろうか。

 生前一度会ってゆっくり話をしたいと電話をいただきながら、会社を辞めてからついに会って話をすることは一度もなかった。思い返せば、華族育ちの元上司とは、仕事上で意見が合わないことが度々あった。それもドラマを観ていると思い出されて懐かしい気になる。今更ながら思うのだが、一度会ってじっくり話をしておけば良かったと思っても、すでに時遅しである。決心をすることと思い立ったらやってみることがいかに大事なことであるかを思い知らされたような気がする。

 さて、今日驚くようなニュースがあった。3000m超の高峰・御嶽山が突然噴火したのだ。これまで御嶽山に噴火の話は聞かなかった。1人が死亡し、30数人が大けがをして、その内十数人が意識不明だという。降灰の中を下山した登山者の衣服には、火山灰がずんと積もっている。夜になっても噴煙が止む気配がなく、明朝には周辺には降灰の可能性があるという。

 学生時代アルペンクラブに所属して日本アルプスの3000mを超える高峰にはほとんど登ったが、御嶽山には登る機会がなかった。それでも北アルプスを縦走していると独立峰の御嶽山の超然とした山容が目に入って来たものだ。噴火の予兆なぞはまったく感じられず、その御嶽山が休火山であるとは思いもよらなかった。

 日本の国土の中央部辺りに火山があるとなると、日本の高山はほとんど火山であると考えた方がよい。国土はほぼ火山の上に存在するということになる。そうなると今原発再稼働問題が取り沙汰されているが、さらに慎重な検討がなされる必要がある。先般ほぼゴーサインが出された、鹿児島県川内原発の再稼働について、桜島や霧島火山の爆発を軽視していたようだが、もう一度検証してみた方が良いのではないだろうか。

2014年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com