4822.2020年7月25日(土) アヤソフィアが博物館からイスラム教礼拝所へ

 本当に実行するのかと疑問だったトルコ・イスタンブールの世界遺産でもあるアヤソフィアを計画通り博物館からイスラム教礼拝所に衣替えした。昨日早くもエルドアン大統領出席の下に内部で金曜のイスラム教礼拝が行われた。イスタンブールの観光名所のひとつであり、トルコ人のみならず外国人観光客にとってもギリシャ正教とイスラム教の雰囲気を楽しめるところだ。私自身2度訪れたことがあるが、広い内部の高い天井部分には、キリスト教のモザイク像やイスラム教のフレスコ画が同居していることに奇異な印象を抱いた記憶がある。とにかく一風変わってはいるが素晴らしい建築物である。イスラム教の礼拝所に変えたらギリストのモザイク像はどうなるのか気にしていたら、イスラム教の礼拝時には、開閉式のカーテンで覆い隠すという。そして誰にも無料で入館を認めるという。

 元々はAD537年にビザンツ帝国のギリシャ正教の総本山として建設され信仰を集めてきた。それが、イスラム教のオスマン帝国によって滅ぼされアヤソフィアはイスラム教のモスクとされた。1923年トルコ共和国が成立し初代大統領となったアタチュルクが、34年にイスラム教のモスクから無宗教の博物館とした。そのままにしておけば何の問題もないにも拘わらず、2002年以来独裁的な権力を揮いだしたエルドアン大統領が、支持層の拡大をバックに34年の政府決定を無効にし、アヤソフィアはイスラム教のものとなった。これに対してギリシャは怒りのコメントを発表している。

 トルコも結局は、イスラム教徒であるひとりの実力者エルドアン大統領の考えひとつで先人たちの歴史を塗り替えている。国際的にも権謀術数を使ってアメリカとロシアを手玉に取った政治力を駆使している。国内における権力を恣にしているひとりの政治家によって、トルコが国内に留まらず外交面でも誤った道へ進まないことを切望している。

 さて、大相撲7月場所も今日は7日目であるが、少々異常なことが起きた。前頭5枚目の阿炎が突然休場したのだ。場所中に知人と外食をしていたことを錣山親方から咎められ、今日以降の休場を申し付けられた。新型コロナウイルス感染拡大の最中でもあり、相撲協会から場所中は不要不急の外出を控えるよう自粛要請があり、外部とは接触しないよう申し合わせていたのにあまりにも軽はずみであると断じられた。若手の気鋭の力士で、昨日まで3勝3敗で今日も全勝の御嶽海と対戦することになっていただけに休場の放送と同時に館内では落胆の声が漏れた。阿炎は昨年11月弟弟子とふざけたような画像をSNSに投稿して顰蹙を買い、協会から厳重注意を受けている。偶には羽目を外すようなことがあっても好いが、時節柄立場やその場の空気を知ったうえで行動すべきだ。近々結婚するそうだが、もう少し大人になって慎重な行動をするよう望んでいる。

 それにしても最近大相撲には暴力がらみの事件が多い。一度は反省すると言いながら、のど元過ぎればなんとやらで、同じような事件を起こす。指導者の問題もあると思う。困ったものだ。

2020年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com