4819.2020年7月22日(水) 感染者最多の中で新たなキャンペーン

 最近訳の分からないことをやらかす安倍政権が、今日「GO TO キャンペーン」のひとつである「GO TO トラベル」をスタートさせたのに引き続き、「GO TO EAT」も見切り発車させた。地域産業を活性化させるためとの謳い文句で新型コロナウィルスの影響で売上が激減し、苦しい状況にある各業界に消費者を呼び込んで街に活気を取り戻そうとの企画政策である。他にも「GO TO EVENT」と「GO TO商店街」が後に続いている。とにかく賑わいのある場へ行って散財して欲しいと考えているようだが、このところ新型コロナウィルス感染者が確実に増えている。今日全国の感染者数は8百名近くになり過去最多となった。東京都の感染者総計も今日1万人を超えた。こんな中で小池都知事は明日から始まる4連休の外出を控えて欲しいと自粛要請をしている。その一方で、政府が観光業界支援のためとは言え旅行へ出るよう勧めている。どうもちぐはぐである。ここは小池流に「STAY HOME」が筋ではないかと思っている。一般論、或いは人情論としてもここは自粛を促すべきであろう。

 ところで外国では国によってコロナ感染拡大に当たって制限緩和と引き締めがあり、それが人の移動だけならまだしも、経済制裁のような必要物資の出入りにブレーキをかけられると国としては生命線に関わりかねない。今朝の朝日新聞がコロナに関連した「米と国交回復5年」と題してキューバの苦しい現状を報告している。副題として「経済封鎖 コロナ キューバ苦境」と書かれている。1959年のキューバ革命以降キューバはアメリカから国交を断絶され、両国は長い間敵対関係にあったが、2015年オバマ政権の下で国交を回復した。多くのアメリカ人観光客がキューバを訪れるようになり、キューバは経済的にも潤うようになった。しかし、それも束の間だった。翌16年にトランプ政権発足と同時に渡航制限を厳格化したり、投資熱も一気に冷めた。これによりキューバ経済は再び苦境に追い込まれている。キューバ自体はコロナの影響は周辺諸国に比べて大きくないが、経済的には厳しい。

 偶々今秋上梓予定の拙作「八十冒険爺の言いたい放題」の中で、社会主義国キューバについて拙い一項目を書いている。キューバの社会主義体制国家を、かつてのソビエト連邦や現在の中国のそれに比較して遥かに優れていると高く評価した。その点では朝日の突っ込みはやや不十分であると思う。社会主義国家として国を万民平等にし、すべての国民のために教育と医療の無償化などを実施しているのは世界でキューバだけである。キューバは、中国などより国民の信頼では遥かに上回っている。私自身もキューバの社会主義的政策は素晴らしいとかなり高く評価している。医師の数が世界で一番多く、人口比からすれば日本の3倍もいて、現在も中国をはじめ、アフリカ、中南米諸国へ国際医師団を派遣して医療制度の遅れている途上国を支援している。そういうキューバがトランプ大統領の身勝手な考えで、悩まされていることに同情するとともに、改めて悪質なトランプ大統領には早く辞めてもらいたいと切望する。11月大統領選でバイデン候補が勝ち名乗りを上げることを期待している。そしてキューバがアメリカと親しい隣国関係になることを願って止まない。

2020年7月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com