4818.2020年7月21日(火) 「GO TOトラベル」で観光業界は大混乱

 明けても暮れても新型コロナウィルス関連ニュースである。時間の問題だったが、ついに日本人コロナ死者は千人を超えた。そこへ治療の最前線で頑張っている病院、医院が経営的に苦しんでいるというニュースが伝えられた。4,5月の2か月に全国133の大学病院で約313億円の赤字を出したという。医療が行き詰まったら懸念されている医療崩壊になりかねない。某大学病院のように給料が減らされたということから、医療現場から去る医療従事者がかなりいるというから座視出来ない。現実には医療崩壊一歩手前にあると考えていた方が良い。

 政府があまり周囲の声を聞かずに見切り発車した「GO TOトラベル」が、東京都発着、及び東京在住者を除外するという方針に不審の声が出ているが、元々旅行の扱いの多い都内関連旅行を除外したことは、観光業界を支援すると言っていながら必ずしも観光業界を救うことにはならない。むしろ手間ばかり増えて観光業界は混乱に巻き込まれている。このプロジェクトに国費1兆3千億円も注ぎ込むという。後先を考えずに強行しようとしたことに賛否百出の原因がある。そのひとつにキャンセル料金は補償しないと言っていながら、反対の声が強く、昨日になって政府は方針を転換してキャンセル料を補償すると前言を翻した。政策が二転三転しているのである。それでも「GO TOトラベル」は明日からスタートする。

 コロナウィルスにより経営上最も影響を受けている観光業界の中でも、とりわけ影響の大きい航空会社では、全日空が2021年度新卒者採用計画の中止を公表した。グループ会社全体で約3,200人を募集していたが、一部を除いて取り止めると公表した。そして昨日日本航空が、国内外の航空路線の閉鎖、及び縮小により搭乗旅客が大幅に減少し、当初の採用計画を実施することが出来ず、これまでに内定を出した新卒者を除き、予定していた1,700人の新規採用を取りやめると発表した。

 その暗い空気の中で微かに明るい希望が見えたのは、オックスフォード大学とアストラゼネカ社で共同研究が続けられていたコロナ・ワクチンの開発である。うまく行けば、今年の9月ごろに使用できるだろうとイギリスの医療誌が公表した。現状では、藁をも掴む気持ちで新薬の開発に一筋の希望を持っているが、今や世界に1千5百万人もいる感染者を果たして救うことが出来るだろうか。

 さて、このところ全国的に天候が不安定である。7月に入ってから一昨日まで東京都内では晴れた日は1日もなかった。暑かったり寒かったり夜寝る際にも毎日掛布団の枚数が異なる。例年ならとっくに梅雨が明けて毎日汗水を垂らしているところだが、今年は異常気象のせいだろうか、梅雨が明けたのは沖縄地方だけである。今のところ東京では来週以降でなければ梅雨は明けそうもない。当分気分的にもすっきりしないようだ。

2020年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com