4814.2020年7月17日(金) 17歳の藤井聡太7段、史上最年少で棋聖へ

 新型コロナウィルスや九州豪雨など暗いニュースが多い中で、昨日明るいニュースがあった。将棋の藤井聡太7段が渡辺棋聖に勝ち、17歳11か月の史上最年少で棋聖の座に就いた。3日後には18歳になるという高校3年生である。将棋には8つの王座があるというが、その一角を切り崩した最年少棋聖はこれからどこまで成長するだろうか、将棋ファンならずとも新棋聖の将来に大いに期待したいところである。久しぶりに明るいニュースである。

 さて、コロナウィルスの感染者が増える中で、打撃を受けている観光関連産業を支援するために旅行費用の一部を国が負担する「GO TOキャンペーン」が、23日から始まる4連休の前日22日から実施されることが決まったが、その実施要項に問題がある。昨日公表されたキャンペーンの中で最大の問題となったのは、東京都内在住者の東京発着旅行を除外するやり方である。東京からの観光客が最も多い観光地ではショックを受けているし、補助金は税金が使われるわけで、都民を度外視した実施方法は不公平ではないかとの疑問である。しかもキャンペーン自体は、必ずしも全都道府県自治体から歓迎されているわけではない。この一連の経過を見ているといつもながら政治家とお役人の決めることには、現場の実態を知らないということがよく分かる。

 東京都の感染者は、今日も293人で過去最大であり、経済活動を減速させずにコロナの発症を抑止するアイディアが種々検討されているが、今月に入ってから感染者数は増える一方である。

 この感染者増加の傾向は世界的にも同じである。世界では昨日1日だけで23万人以上が感染し、アメリカでは7万7千人の感染者が判明したが、これはともに過去最大である。これに対してクオモ・ニューヨーク州知事が全米中にマスク着用を促す啓蒙を行った。その一方で、バイデン氏が大統領に就任したら副大統領候補に指名されると予想されている、ジョージア州アトランタのポトムズ市長が市民にマスク着用を義務付けたことに対して、ケンプ・ジョージア州知事は昨日マスク着用の義務付けは、州の緊急命令違反に当たるとして市長を提訴したと発表した。どうしてアメリカには、ケンプ知事のような住民の健康面を考えない非科学的で非常識な言動を行う政治家が現れるのだろう。

 これと同じころトランプ大統領は、共和党選対本部長を降格させた。自身への支持率が上がらず、先のオクラホマ州の選挙集会へ期待したほどの数の聴衆が集まらなかったことを理由に、選対本部長に腹を立てていたという。

 トランプ大統領の思いつきの部下切り捨ては、毎度のことであるが、そこには忍耐、我慢、思いやりや相手の人格を配慮する気持ちがまったくなく、思い込んだらすぐ首にしてしまう直情型の性格が表れている。アメリカは、科学畑やスポーツ界には有能な人材を豊富に抱えているが、トランプ大統領にせよ、ケンプ知事にせよ、政治家には直情型が多く、沈思黙考型のまともな人間が少ない。これでよくぞ世界の大国であり、偉大な国であると大きな口を利けるものである。

2020年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com