4786.2020年6月19日(金) プロ野球開幕

 昨晩安倍首相は、新型コロナウィルスの感染拡大を防止するために政府が求めていた、移動自粛の全面解除を今日19日より実施すると表明した。これにより移動の自粛が解除され他の都道府県からの観光客を呼び込んで活動の水準を上げることや、展示会やイベント、コンサートなども最大1千人規模で開けることになった。プロ野球も無観客試合であるが、3か月遅れのシーズンインとなって早々に巨人軍が阪神に勝って球団創設以来通算6千勝を記録した。プロ野球界ではもちろん初めてである。

 今年のプロ野球界は、試合数も大きく減り、セ・パ交流戦とオールスターゲームも中止、セ・リーグはクライマックス・シリーズを中止としたが、パ・リーグは3位チームは参戦せずに1位と2位チームとの間で日本シリーズ出場チームを決めることになった。どうしてセ・パ両リーグが試合形式を合わせられないのか。パ・リーグでは、ここ3年は西武がペナント・レースで優勝しながら、毎度クライマックス・シリーズでソフトバンクに敗れ、そのソフトバンクがセ・リーグの覇者を倒して日本一になっている。おかしな話だと思う。それをパ・リーグは金儲けのためには佳しとしているのだろう。

 気がかりなのは、大相撲である。7月開催の名古屋場所が東京両国の国技館で開催されるが、3月の春場所は無観客相撲となり、5月の夏場所は中止となった。そして7月場所は3月春場所同様に無観客で実施出来るだろうか。春場所で折角大関へ昇格した朝乃山は、大関のお披露目の相撲が見せられず、悔しい思いを抱えているのではないだろうか。

 サッカーJリーグは、すでに開幕していたが、途中で中止になり、改めて去る15日から無観客試合で再開された。見せるスポーツにとっては、観客がひとりもいないというのは、張り合いがなく力が入らないことと思う。その中でひたすら個人の、或いはチームの勝利を目指して戦うのは精神的にも辛いことだろう。

 実際今晩無観客試合のプロ野球巨人対阪神戦をほんの1インニングだけテレビ観戦したが、ネット裏に動かない観客図があって、なんとまぁ迫力の感じられないことだろうか。やはり熱狂するお客さんがいて初めてプロ野球は成り立つものだということを痛感した次第である。

 さて、今年は第2次世界大戦が終結して75年になる。日本では終戦記念日は8月15日とされているが、ナチス・ドイツは5月8日、欧米、ロシアは概ね9月2日、乃至3日とされている。いずれにせよ今年は戦後75年となり、各国で記念式典が行われている。

 購読している‘NATIONAL GEOGRAPHIC’6月号に「終戦から75年『大戦の記憶をつなぐ』」という44頁に亘る第2次世界大戦の特集が組まれている。この大戦で6千6百万人もの死者を出したとされているが、特集には欧米、ロシア、日本人の戦争体験者の証言が載っている。1942年に出征した西崎信夫さんと仰る海軍特別年少兵の言葉が印象に残っている。

 「私たちは天皇陛下とお国のために死んでこいと言われて戦場に送り出され、みんながそれを信じているように振る舞っていた。だが、だいたい死に際には、若い兵は母を、年長の兵はわが子の名を呼んでいた。誰1人として、天皇や国を呼ぶ者はいなかった」。同じような話は、戦友会の方からも随分聞かされていた。

 レニングラード包囲戦を生き延びた87歳のロシア人の女性は「何も思い出したくない。話すのも嫌。あまりにもつらかった。今後、誰にもあんな目に遇ってほしくない~」と語っている。われわれ世代は、多少なりとも戦争の怖さを知っているが、果たして戦争を知らない若い世代は、戦争をどう思っているだろうか。終戦記念日が近づいたころには、テレビでも特集番組を放映するだろう。

2020年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com