4758.2020年5月22日(金) 京都、大阪、兵庫の緊急事態解除

 新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が継続されていた8都道府県のうち、関西の京都、大阪、兵庫3府県が昨日解除された。残る関東の4都県と北海道については、感染者の減少傾向などが続いていれば、25日に専門家の意見を聞いて解除を決定するという。

 東京都は感染者が日に日に少なくなり、すでに解除の要件を満たした埼玉、千葉両県とともに25日にも解除される可能性があるが、北海道と神奈川県がまだ要件を満たしそうもない。

 海外では、感染者総数が5百万人を超え、死者も32万人を超えた。今世界ではブラジルとイランの感染者の伸びが懸念されている。ブラジルでは、ボルソナーロ大統領のコロナ軽視から充分な対策が打たれないまま、急激に感染者が増え昨日1日だけで過去最多の1万7千人余りが増えた。総感染者数でもアメリカ、ロシアに次いで3番目に多くなった。イランでは第2波の懸念が出ている。4月下旬には1日当たり千人を切る水準まで減ったが、その後じわじわと感染者が増え、直近では4日連続で2千人を超えた。

 当然日本及び世界経済へ及ぼす影響が大きいことは明らかである。ところが、19日に三菱総合研究所が発表した2020~21年度の内外経済見通しによると、些か甘いのではないかと思える。その見通しとは、

1.20年の世界経済成長率は、前年比▲0.3%、21年は+5.7%

2.20年の各国成長率は、アメリカ▲7%、ヨーロッパ▲6.0%、中国+0.6%、日本▲4.9%

3.経済損失は世界全体で760兆円(世界GDP比8%)

というものである。

 2021年の成長率が①5.7%というのはいかなる根拠があるのだろうか。また、20年中国は輸出が大きく減少するので、マイナス成長になるとの予測が主流であるにも拘わらず。②中国のみプラスとはどういう根拠に基づいているのだろうか。実際今日2か月半遅れで開催された中国の全国人民代表会議(全人代)で、李克強首相は今年1~3月期の実質経済成長率は前年同期比▲6.8%に落ちたと語り、毎年発表してきた今年度の経済成長率の目標を呈示することを見送った。そこには、あまり楽天的な数値が期待出来なかったからではないだろうか。果たして三菱の予測にはどれほどのプラス要因があるのだろうか。

 さて、昨日賭け麻雀をやったことが暴露された黒川弘務・東京高検検事長が、森雅子法相を通して提出した安倍首相宛て辞職願が受理され、閣議で了承された。寡聞にして知らなかったが、検事長は検事総長と同じく、内閣が任命・退官を閣議決定し天皇が認証する「認証官」のため、天皇が認証して正式に辞職するしきたりになっているという。当然黒川検事長が違法にも賭け麻雀をやって辞職することになったことが天皇の耳に入ることになる。黒川家末代にまで伝わる不徳となることだろう。

 安倍首相は、黒川検事長の定年延長について余人をもって代えがたいと言っていながら、後任には早くも名古屋高検の林真琴検事長の名が挙がっている。それにしても、責任を感じているという安倍首相はその実言葉だけで、一向に具体的な責任を取ろうとしないことがこのまま許されても良いのだろうか。森法相が責任を感じて進退伺いを伝えたようだが、それを翻意させてそのまま留任させたのは、首相自らに跳ね返ってくることを恐れているからではないだろうか。モリカケ問題、桜を見る会、強引な脱法行為等々、まあ稀に見る無責な総理大臣である。

2020年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com