4742.2020年5月6日(水) 新型コロナウィルス、航空業界に厳しい試練

 新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、世界各国で対策が講じられているが、業績不振、経済低迷は避けられる筈もなく、各国とも対応に大わらわである。特に各国とも出入国が制約されるようになり、産業界として大きな影響を被っているのは航空業界である。アメリカでは航空機製造のボーイング社をはじめ大手航空会社が軒並み決算を下方修正する状態である。大手4社の今年1~3月期決算は、全社が赤字に転落した。先月トランプ大統領は航空業界を支援すると約束した。これに応じて航空業界は6兆1千億円の支援が必要と訴えていたが、ひとまず3兆2千億円の支援金を政府に申請した。アメリカ航空業界団体は、旅客航空会社に5兆3千億円、貨物航空会社に8千億円が必要であると訴えている。

 アメリカ以外ではヨーロッパの航空会社でも経営が行き詰まり、自力で立ち直るのは難しいと判断されたアリタリア航空は、イタリア政府が完全国有化を正式表明し経営再建を目指すことになった。エール・フランスも政府は必要なら国有化を検討するとして、当面8千百億円の支援を決めた。

 日本の航空業界でもその影響は深刻で、GW中の前年同期比で国際線が▲97.3%、国内線が▲88.8%という凋落ぶりである。日本航空、全日空ともに運行本数を9割減便しているが、それでも予約率は30%前後に低迷しているという。

 テレビニュースによるといずこの観光地も閑散として人影が見られないが、私には格別思い入れのある箱根地区では箱根湯本駅前通りの商店が閉店し、歩いている観光客もあまり見ない。これではホテル、旅館、交通機関、お土産店なども例え営業はやっていてもお客を獲得することは難しかろう。そうなるとGWが明けてもなお一層経営面で厳しい場面が予想される。

 コロナウィルスに免疫の薬がなく、このところ漸くアメリカでレムデシビルの使用が緊急的に認められ、日本でも近日中に使用できるようになる。本来エボラ出血熱用に開発された重症患者向けの注射液である。日本の製薬会社が開発したアビガン錠は、軽症者向きにすでに開発され近日承認されれば患者に使用される。アビガン服用によってどれほどの患者が救われ、新たな感染者を減らしてくれれば大いに助かるのだが、どうだろうか。

2020年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com