4739.2020年5月3日(日) 日本国憲法施行から73年

 今日は祝日・憲法記念日である。戦後日本憲法が1946年11月3日、「文化の日」(かつての明治節、私の誕生日)に公布され、翌47年の今日5月3日に施行された。日本国憲法は平和憲法と言われて、公布以来今日まで平和の象徴とも、砦とも言われて来た。それが近年自衛隊の存在と軍事力(批判をかわすために防衛力と言われる)を法律上国家として認めようとの「憲法改正」論議が高まって来た。確かに最近の世論調査を見ると心配なことに憲法改正賛成者が年々増えている。今や国民のほとんどが戦争を知らない世代となった。戦争の怖さと愚かさを身に染みて感じない国民が増えたことは事実である。そういう国民の声が反映しているのではないだろうか。

 安倍晋三首相は、首相在任中に憲法を改正することを究極の願いとして政治生命を賭けていると広言している。首相も戦争を知らない世代であるうえに、我々が学生時代に参加した国民的反対運動となった60年安保条約の改正を強行した岸信介首相の孫とである。首相は自民党総裁としての任期が残り少なくなり、憲法改正が出来るかどうか内心焦っているのではないかと想像する。今新型コロナウィルス対策に忙殺されて、憲法改正論議は止まっているように見えるが、現在発令されている緊急事態宣言の効力を強化するためには、法改正が必要との声があり、下手をする憲法改正とセットで議論されかねない空気がある。飛んでもないことを言いだす輩がいるものである。いずれにせよ、今年はコロナウィルス旋風の陰で、メディアでも議論が行われず、公開討論会も開かれず、これという憲法論戦が行われないのは残念である。

 また、このコロナウィルス対策の中で、国の給付金の件で少々気になることがある。給付金についてはすでにスタートしている国民ひとり当たり10万円の他にも店舗への休業補償やら、中小企業に対する支援金、学校休業対策助成金、等々検討されているが、自民党内の一部の有志議員らが、補正予算をかなりの金額を充てるということを言いだしているが、主旨は佳しとして、彼らは国庫から支出することが、借金だらけの国家財政をこの先一層苦しくし、今後借金を減らすためのアイディアとか、政策について真剣に考えているのだろうか、気になっている。大向こうをうならせることだけを狙い点数稼ぎをしているだけなら、話にならない。

 例えば、自民党若手衆議院議員が「日本の未来を考える勉強会」というグループがあるようだが、彼らが独自にコロナで苦しくなった人たちを救済するために、補正予算を要求しているが、彼らが支出した予算をどのように補填するのか、まったく見えない。それより自分たちが率先して給与を返上した方が金額は少なくてもアピールするのではないだろうか。

2020年5月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com