2720.2014年10月24日(金) 国会議員の靖国参拝の真意はどこにあるのか?

 ネットを見ていたら海上自衛艦が初めてガダルカナル島から戦没者の遺骨137体を晴海ふ頭へ持ち帰ったとの記事が目についた。本件については新聞とテレビではまったく報道していない。会場自衛艦が遺骨を持ち帰るなんてこともこれまでなかった。従来は戦跡地で収骨された遺骨は、厚労省が派遣した遺骨収集団によって民間航空機で持ち帰られていた。戦没されてからすでに70年も経ち、ほとんどが身元不明のままそれらの遺骨は千鳥ガ淵墓苑に納められる。

 いま日本が中韓両国から厳しい非難を浴びるのは、ひとつに安倍首相や閣僚が靖国神社へ参拝することに対してである。そこには処刑されたA級戦犯も合祀されており、戦争によって惨禍を被った中韓両国にとっては、とても容認できることではないとの言い分がある。そこに総理大臣を始め国のトップに立つような政治家がお参りするから、それらの国々と日本との友好関係がおかしくなり、一向に良くならない。アメリカ政府高官にしても戦犯が祀られている靖国神社へは参拝せず、千鳥ガ淵へお参りするのか恒例である。

 それが筋だと思う。どうして日本政府の要人は靖国神社へ喜び勇んで参拝するのか。先日の秋季例大祭には、辞任することになった小渕経産相と松島総務相を除く3人の女性閣僚が揃って靖国へ参拝した。彼女らは本心から戦没者への尊崇の念を表すと口先では言っていたが、本当にそうだろうか。大臣になって注目を集めるようになって、自己の信念に関わらず自らの特異のパフォーマンスを示す必要を感じて行ったのではないかと思えて仕方がない。

 例えば、度々靖国参拝や竹島上陸を試みようとして話題を提供した稲田朋美・前規制改革担当大臣が、大臣の職を辞めるや靖国参拝を取りやめた。どう.も信念の固さより、パフォーマンス優先の気持ちが強く滲み出ている。こういう人が国の中心にいるようでは、中国や韓国との友好的な外交関係は極めて可能性が薄いと考えざるを得ない。

2014年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com