2722.2014年10月26日(日) 安倍政権の国民騙しの行動

 安倍内閣は去る7月1日に集団的自衛権の行使を認めるよう憲法の解釈を変える閣議決定を行った。その真意は第9条を含む憲法を改定しようと思えども正攻法では憲法改定は難しいと見て、先日までの脱法ハーブと同じ理屈で国民の目を逸らしながら国民を騙して、憲法を意のままにしようと企んでいる。

 昨日都内渋谷では特定秘密保護法に反対する学生主導の2千人からなるデモがあった。最近学生たちがまとまって政治的行動を行うことをあまり目にすることはなく、珍しい行動である。それだけ最近の安倍内閣の政治思考と行動は先鋭化して益々危なくなっていると見られている。

 前者の集団的自衛権については、最近のアメリカの海外テロ対策を見てみると、日本政府がアメリカとの密約によって自衛隊を海外でアメリカ軍と提携して活動させようと、日米防衛当局同士が国民に知らせず行使要件を決めているように思えてならない。つまり、アメリカの海外テロ対策が昨今どうも思う通り機能せず、成果が上がらない。ところが、アメリカ国内から米軍海外派兵に強い不満が出ている。さりとてアメリカとしては現状をそのまま放置できず、米軍兵士を使わずにテロ撲滅を図りたいとの虫のいい願望がある。加えて極東地域における中国の海洋進出を傍観視できず、何とか兵力を増強したいところであり、日本の自衛隊が格好のパートナーに見えた。しかも都合のいい日米同盟の緊密な関係重視を日米が唱えている。このために憲法上問題がある自衛隊の海外派遣を実現させるべく日本憲法を強引に骨抜きにしようと、拡大解釈をして国民の投票によらず、時の内閣のさじ加減ひとつでやってしまおうと考えたに違いない。

 これまで日本の歴代内閣は「わが国は国際法上、集団的自衛権を有しているが、行使は憲法上許されない」というように憲法9条を解釈する考えを踏襲してきた。ところが、安倍内閣は歴代内閣とは同じ道を進めるのではなく、新たに戦争への道を選ぼうとしているのである。

 一番気になるのは、どうしてこういうことになったのか、安倍首相を説き伏せて憲法違反は止めるべきだと真っ当なことをいう人物が周囲に誰もいないことである。更にもっと怖いのは、味をしめた極右の安倍ご一統様が、また新たに戦争への道を手繰り寄せたり、国民を騙してわが道を往くことである。安倍首相の笑顔の奥底にせせら笑っている悪魔の顔が見える。

2014年10月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com