4696.2020年3月21日(土) 新型コロナウィルス感染死、1万人を超える。

 新型コロナウィルスが相変わらず猛威を振るっているが、最近その感染の様子が少し変わってきた。死者の数が中国を上回っていたイタリアで、昨日1日だけで627人も増え、ついに4千人を超えて4,032人となった。世界でも死者は合計1万人を超えた。その一方で、感染源だった中国湖北省では3日連続で感染者がゼロと公表された。国別に見ても死亡者の多いのは、イタリアに次いで中国で3,255人、以下イラン1,433人、スペイン1,002人、フランス450人、アメリカ201人、イギリス177人となって、欧米先進国における死者が急激に増えている。

 アメリカでは急速に感染者数が増え、中でも最も増えたニューヨーク州では医療体制を強化するためにホテル客室や大学の寮などを病室に改装する計画を立て、寮から追い出された日本人留学生もいる。同じく感染拡大が続くカリフォルニア州では、原則的に外出を禁止する命令がだされて普段は人通りの多い繁華街も人影がまばらである。

 こんな緊急時でお互いに助け合うべき時期に、またまたアメリカのトランプ大統領が気ままな思い付き発言をして、中国を怒らせている。感染拡大は中国の公表の遅れが世界規模に広がったと批判したのである。中国の公表遅れによって世界が今大きな代償を払っているとまで述べた。加えて新型コロナウィルスを「中国のウィルス」とまで呼び、アメリカのメディア記者から注意される有様である。

 イギリスでも感染者が増えて政府はレストラン、パブ、劇場、ジムなどを閉鎖する措置をとり、仕事が出来なくなった人に賃金の80%を政府が肩代わりする対策を発表した。

 いよいよ東京オリンピックの延期、中止問題がクローズアップされてきた。アメリカではトランプ大統領が延期を言い出したが、アメリカ水泳連盟やイギリス陸上競技連盟からも選手の練習環境が不十分だとして延期するようIOCへ申し入れた。イタリアではバスケット・ボール連盟会長が開催を再考するようアピールしている。開会まで残り4か月になった。これ以上決定を遅らせると取り返しできないことになる恐れがある。

 日本国内では万端準備が整い開催の空気が強い中で、昨日ギリシャから専用機で運ばれた聖火が石巻で点火された。その様子がアメリカの一部では開催か否か、世界中で心配している矢先に開催のパフォーマンスを行ったことに対して批判の声も出ているという。世界中が外出禁止になり、人との交流が出来ない状態である。こんな逼塞状態に果たして世界の人々はいつまで我慢できるだろうか。出来るだけ速やかな結論を、出来るなら延期の英断を期待したい。

2020年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com