4614.2019年12月30日(月) いよいよ今年も残り少なくなった。

 今年も明日1日を残すだけになってしまった。新聞でもテレビでも今年のニュースを振り返ったり、冥界へ逝かれた著名人の名を挙げその死を悔やんでいる。

 事象としては、何といっても平成から令和と元号が変わり、新たに天皇・皇后が即位されたことだろう。社会的には地球温暖化の影響により、地球上の気温が上がり、そのせいで日本でも東日本を中心に9月に台風15号、10月に19号のような大きな自然界の大きな被害を被ったことであろう。嬉しいニュースとしては、吉野彰博士がノーベル化学賞を受賞されたことと、ラグビー日本代表チームがワールドカップ史上初めてベスト8に入ったことだ。今日もラグビー関係のビデオが放映され、その合言葉「ONE TEAM」が今年の流行語大賞に選ばれたほど話題になった。高校時代にラグビーをプレイしたひとりとして、嬉しくもあり誇らしくもある。

 残念ながら悲しいニュースもあった。その最悪のニュースは、アフガニスタンで難民や貧しい農民のために、自ら用水路を作り枯れた砂漠を緑の農地に変えて収穫物と、それを得る喜びを土地の人びとに教えていた医師の中村哲氏が、テロリストに殺害されたことである。これまでもしばしばその個人的な活動ぶりは伝えられていたが、凶弾に倒れたことは返す返すも惜しまれてならない。現地アフガニスタンでは土地の人びとの中に入って率先活動し、尊敬と信頼を得ていた。アフガニスタンの名誉市民でもある。アフガニスタンでも多くの人びとからその死を惜しまれている。日本でも死後旭日小受章、及び内閣総理大臣感謝状を授与されている。母親が作家火野葦平の妹で、中村医師にとっては伯父に当たる。

 個人的には、1月に日本旅行作家協会名誉会長だった兼高かおるさんが、90歳で亡くなられたが、同じ協会会員として残念に思っている。兼高さんには初めてお会いした際、拙著「南太平洋の剛腕投手」の主人公ススム・アイザワのトラック島におけるエピソードを伺ったことがあり、それを同書上でも紹介した。もうひとり惜しまれて他界された人に、2月96歳で亡くなられたドナルド・キーン氏がおられる。日本の文学を世界に紹介した方だが、小田実の葬儀でも弔事を述べられ、何度か講演を聞いて人間的にも、学問的にも尊敬出来る人だと思っていた。

 国内外に政治的にも社会的にも大きな動きが見え隠れした2019年だったが、来年は米中間の対立がどうなるか。近年やや影が薄くなったロシアの動きから目が離せなくなり、ロシアはどう存在感を見せつけるか。香港問題はどうなるのか、地球温暖化の影響、等々についてそれぞれどんなアイディアを打ち出せるのか、難題山積みである。国内では長期政権記録を作った安倍首相が、これまでウソをついたり、証拠隠滅を図ったり、夫人ともども追及された公私混同にしらばっくれたり、国民を欺いてピンチを切り抜け首相在任最長日数だけは更新したが、一国の首相たる人物がこのようなヤクザまがいのことまでして許されるのだろうか。史上最長ではあっても史上最悪首相のひとりと呼んでも良い。

2019年12月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com