4615.2019年12月31日(火) 大晦日に保釈中のゴーン氏の逃亡判明

 令和最初の大晦日となった今日、驚くべきニュースが入って来た。何と仮保釈中だったあのカルロス・ゴーン元日産自動車会長が、日本から無断で密かに出国したというのだ。どうも子どものころ10年間を過ごして国籍のあるレバノンに居るとの情報が伝えられた。2018年11月、日産の有価証券報告書に自らの役員報酬を過少記載したかどで金融商品取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。その後も日産の資金を不正に還流させ、会社に損害を与えたとして会社法違反容疑などで再逮捕された。
 これまで検察側と弁護側が「身柄拘束」を巡って、攻防が繰り返されてきた。弁護側は保釈請求を繰り返し、検察側は反対の意見を提出する。海外からの長期勾留批判も影響したのか、裁判所は今年3月、一旦保釈を許可した。この保釈許可決定に対し、検察側は「保釈条件に実効性がない」とする異例のコメントを出していた。
 そして、特捜部は保釈中のゴーン元会長に対して4度目の逮捕をしたが、その後裁判所は4月に再び保釈許可決定を出した。その保釈を自らの身勝手な理由をつけ悪用して逃走し次回公判に出る可能性もなくなった。恐らく出国管理事務所に出国の記録がない点から偽名を使って出国したか、船で第三国へ出てそこからプライベートフライトででも逃走したのかも知れない。この醜態は日本の司法と警察にとっても赤っ恥であり、どうしてこれほどの著名人を瀬戸際で止められなかったのか、極めて疑問である。それにしてもあれほどの世界的な経済人だったゴーン元会長は、見栄も外聞もなく日本の司法を裏切ったのである。弁護団には「無罪請負人」として知られる弘中惇一郎弁護士が加わっていた。その弘中弁護士にとっても寝耳に水の逃走劇だったらしい。ベテラン弁護士も好い面の皮である。今回の「海外逃亡」に最もショックを受けているのは弁護団だろうと推察する。

 実現するかどうかは別にして、検察は海外へ指名手配するであろう。どうも日本の司法にとって割り切れない、後味の悪い年度末になってしまった。令和2年初からゴーン元会長の追跡劇が始まるだろうか。

 さて、昨日東京証券取引場は、最終日の取引である大納会を迎えた。前年末に比して18%アップの23,656円で終えて、年末の株価としては1990年以来29年ぶりの高値だったと、新聞・テレビは大見出しで伝えた。私自身が所有する僅かな株式も当然上がったと考えたが、そうは問屋が卸さなかった。前日に対して大きく下がっている。では、日経平均株価はどうかと見てみたところ、何とまぁこれも下落している。どうしてこういう意外な表現になったかと考えてみたところ、誤解しやすい表現だったと判った。株価は対前年末としては大きく上昇したが、対前日では181円下落したという話である。前者についてあまりにも大げさにアップしたことを強調し、後者の下落については触れなかったために、前日に比べて昨日の株価も当然上がっただろうとの期待感が強すぎた反動から対前日値を素直に受け取れなかっただけの話である。ただ、メディアもそのあたりはあまり期待を膨らませないよう冷静に報道してもらいたいものである。

 令和元年もいよいよ今日で幕を下ろす。今年は我々夫婦は金婚式を迎えることが出来たが、箱根へ出かけた以外は、これという記念となる旅行をしなかった。夫婦揃って元気であることを佳しとして健康に留意しつつ、また来年1年も楽しく過ごしたいと考えている。

2019年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com