4582.2019年11月28日(木) 畏友・鈴木安良太くん永眠

 昨夕ゼミ仲間の鈴木安良太くんの奥様から電話で彼が今月6日に亡くなったことを知らされ愕然とした。最近体調が悪くこのところ毎年2度後輩の赤松晋くんがチェリストとして演奏する上野浅草フィルハーモニー定期公演会にも来られなくなった。一昨年2月に同じくゼミの先輩である小松隆二教授が、ニュージーランドから勲章を受章されたお祝い会を催し、その時会って以来電話で数回話したことぐらいである。それにしても寂しく残念である。彼は東京都庁に務めて、時々ゼミの後輩のためにサブゼミを開いてくれていたと、サブゼミの受講生だったゼミの後輩がわざわざ知らせてくれた。

 彼の結婚式に招かれた時、どなたかが彼の珍しい名前の謂れについて話された。百歳で亡くなった国文学者・土屋文明が「安良太」という名前の名付け親だったと聞いてすごいと思った。

 60年安保闘争を経験した本当の安保世代の我々は、同級生の間でも特に親しかった。今80歳前後の我々世代もそういつまでも元気でいられるとは思わないが、今思い出しても一番印象的なことは、大学3、4年時に磐梯高原で行った合宿研修である。あれで先生とゼミナリストの気持ちが急に強く結ばれたような気がする。あの仲間の鈴木くんも逝ってしまった。せいぜい我々は彼の生きる予定の分まで生きて楽しく余生を送りたいと願う。

 さて、先月から8%の消費税が2%上がり10%になった。日本中が振り回された値上げだった。消費税増税に伴い、キャッシュレス決済に伴うポイント還元制度の活用が想定を超えて推移し、ポイントの原資が年度末までに不足する恐れが高まったことから、政府が令和元年度補正予算案に、1,500億円前後の追加歳出を盛り込む方針を固めた。鳴動した値上げの余韻がまだ収まっているとは言えない。そこへ水を差すように、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事が日本経済に関する年次審査後の声明で、消費税率について「2030年までに20%に段階的に引き上げる必要がある」と指摘したのである。専務理事は高齢化のコストを賄うためには消費税率の必要だと言っているが、あまりにも性急ではないか。日本政府もIMFの提言を安易に受け入れるのではなく、きちんと根拠を示して日本なりの事情を説明すべきだと思う。それにしても安倍首相は10月に消費税率を上げた直後に10年ぐらいは上げる必要がないと言っていたではないか。

2019年11月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com