4574.2019年11月20日(水) 憲政史上在任期間最長の安倍首相の成果は?

 相変わらず安倍首相主催「桜を見る会」問題への対応と事実関係がすっきりしない。物事をたぶらかすのが特技の首相は、これまで招待者選定には関与しないと言っていたが、今日参議院本会議で事務所から相談を受ければ意見を言うこともあったと漸く自らの関与を認めた。とにかくこの「桜を見る会」はいくら首相主催とは言え、国費を使って自らへの支援者を招待しおもてなしする観点で招待者を決めていたというから理不尽にして非常識である。約1万5千人の招待者のうち、各省庁が推薦する功労者や各国大使、国会議員、勲章受章者などが約6千人で、残りの約9千人のうち安倍首相の推薦が何と約1千人もいたというから公私混同も甚だしい。その中でも驚くべきは、安倍首相昭恵夫人が推薦した参加者もかなりいたというから、モリカケ問題以来昭恵夫人は公私の別が分からないまま相変わらず国費を無駄遣いしている。まったくどうかしている。そしてそれを本人は些かも気にせず、夫である首相がそれを許していることである。

 また、事態が混乱しているこの時期に、安倍首相の元秘書で、山口県下関市の前田晋太郎市長が「70歳、80歳のおじいちゃん、おばあちゃんたちがうれしそうに新宿御苑に向かう。ものすごく地方に元気を与えてくれる会と思っている。そんな名誉なことを受ける方々が増えていくのは悪いことなのか」などと居直って述べた。この市長は頭がどうかしている。特権で国費を私物化することを何とも思っていないらしい。そして首相の地元では皆こんな風に思っているのだろうか。国民が支払った税金が山口県民のために使われるようなら、もう来年と言わず、再来年以降も金遣いの粗い公費私物化の祝事は止めるべきであろう。

 安倍首相の国会答弁で変わらないものがあるという。それは答弁姿勢で、聞かれたことにストレートに答えず、同じ言葉を延々と重ねることだという。例えば閣僚辞任に際しては、「任命した者として責任を痛感している」と言いながら具体的な責任は取らないことであり、「行政を前に進めていくことで責任を果たす」と言って同じように何らの責任も果たさないことである。このような2つの例が典型的のようだ。あまりにも同じ答えかたに呆れた野党から「これまでの説明ではない答弁を」と念を押されたこともある。同じ答えの繰り返しは、はぐらかしとか、時間稼ぎにつながる。首相の決まり文句は、「1人1人の政治家が自ら襟を正して説明責任を果たすものだ」ということのようだが、率先実行してもらいたいものである。

 これで安倍首相が今日憲政史上最長の首相在任日数を更新したと言われても、何の感慨も生まれてこない。いくら在任日数が史上最長であっても、それに見合う実績を挙げることの方が大事だ。その点で7年間の安倍晋三首相の成果は何か。残念ながらすぐには頭に浮かんで来ない。

2019年11月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com