4559.2019年11月5日(火) 地球温暖化の犯人アメリカ、パリ協定脱退

 世界遺産の首里城が焼失して失望していた昨日、また世界遺産の白川郷の建物が火事になったとの報道に愕然としていたが、世界遺産の茅葺屋根の家屋ではなかったということでホッとしている。それにしても日頃防火に注意しているだろう貴重な文化遺産でも身近な場所の監視に抜かりがあることに留意して、首里城の二の舞を演じないよう気を付けて欲しいものである。

 台風19号の被災状況も、金額的にも相当なダメージを関係自治体に負わせる形になった。9月の台風15号は風害によるものだったが、19号は風水害によるものでこれまでになく河川の決壊が目についた。大型で気まぐれな台風襲来には、近年気象温暖化現象の影響に負うところが大きい。世界的に気温の上昇を抑える取り組みを各国で考えているが、現実は毎年酷くなるばかりである。

 さて、1997年に地球温暖化を防止するための京都議定書が採択された。今アメリカの離脱で話題になっているパリ協定とは、京都議定書の後に2015年パリで気候変動枠組条約に加盟する196カ国が、2020年以降の地球温暖化対策を定めたものである。第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)でフランス外相は、パリ協定は地球温暖化を提言させる目標であると述べた。2016年温室効果ガス2大排出国の中国とアメリカはこれを同時に批准した。ところが同年11月アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が選出されて様子が変わった。「アメリカ第一主義」を政権運営の柱に据えたトランプ大統領は、かねてから地球温暖化に対する懐疑論者で「地球温暖化という概念は、アメリカの製造業の競争力を削ぐために中国によって中国のためにつくりだされた」と主張して、2017年6月に協定から離脱する意向を表明した。そしてアメリカは正式な離脱通告が可能となった昨日11月4日、国連に正式に通告して脱退の手続きを開始した。脱退が完了するのは1年後で、ちょうどアメリカ大統領選の投票日翌日である。こうなったらトランプ氏が大統領選で落選するよう願うより他ない。アメリカの狡さは、世界第2位の二酸化炭素ガス排出国でありながら、自国経済を優先した利己主義に凝り固まっていることである。いずれ地球温暖化のしっぺ返しは、当然アメリカにも降りかかるだろう。

 ここまで大量の温室ガスを排出しながら、その責任を一切取ろうともせず、他国のせいにして一方的に協定から離脱しようとする狡い腹の内が理解出来ない。それならアメリカがそれなりの対策を打ち出すわけでもなく、イチや~めたとばかりに温暖化防止に真摯に向き合っている国々の前を通り抜けて行こうとする身勝手さには、最早救いようがないと言わざるを得ない。トランプ大統領とアメリカの天邪鬼ぶりには、毎度迷惑させられるが、トランプ大統領になってから特に酷くなっている。アメリカは世界中で一番失望させる国と言わざるを得ない。

2019年11月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com