4554.2019年10月31日(木) 世界遺産・首里城が焼失

 今日は驚くべきニュースが多かった。中でも一番悲しくショックを受けたのは、沖縄の世界遺産である首里城が一夜にして焼失してしまったことである。残念ながらまだ訪れたことはなかったが、琉球王朝(1429~1879)の政治と文化の中心だった。終戦の年に沖縄戦で米軍の攻撃により破壊され焼失した。その後再建され国宝として、また世界遺産にも登録され、毎年多くの観光客が訪れていた。政府も再興すると言っているので、再びその姿を見ることは出来ると思うが、今日一日沖縄の人々はがっかりし、皆言葉を失っている。真夜中に焼け落ちる首里城を見て、茫然として涙を流している住民の姿が何とも悲しい。火災の原因は現時点では分かっていない。

 日本の建築様式とは一味違う建物と漆塗の工芸技術には、長い伝統が滲んでいた。沖縄県民にとっては戦時下の火災を想い出されたのではないだろうか。1日も早い再建を心から望んでいる。

 2000年に九州・沖縄サミットが開催された折に議長を務めた森喜朗元首相にとっても悲しみと感慨が湧いてくることと思う。だが、その森氏は昨日2020年東京オリンピックのマラソン・競歩開催会場を東京から札幌へ変更するIOCの決定について、IOC実行委員会、東京オリンピック組織委員会、東京都、そして日本政府の間の打ち合わせに出席していた。五輪憲章によると最終決定権はIOCにあるので、現状ではいくら東京都が反対してもIOCの望む札幌開催が最終決定となってしまう。問題になったのは、開催を9か月後に控えた時点での会場変更は時間的に厳しいことと、会場変更に伴って派生する経費をどこが負担するのかということである。開催は成功裡に終わったとしても、後に大きなしこりが残ることが懸念される。

 さて、25日に菅原一秀・前経済産業相が辞任したばかりのところへ、今日突然河井克行法務大臣が参議院議員の妻の公職選挙法に絡む疑惑により、法相としての立場上辞表を提出した。例によって安倍首相は、任命責任があるとして国民に謝罪したが、この言葉だけで反省すべき何の行動も起こしていない。任命責任を取るなら自身辞任するなり、せめて給与を何か月分辞退する行動を起こしてもらいたいものである。こんなあいまいな結論では、いずれ近いうちに3人目の辞任大臣が出ることだろう。

 そして、夕方になってお騒がせ国・北朝鮮がまた短距離弾道ミサイルと見られる飛翔体を日本海へ向けて発射した。今年に入って20発以上であり、今月に入って2度目である。今回の着水は日本の経済的排他水域の外だった。他国へ迷惑ばかりかけている北朝鮮は、いつになったら愚かな行動を止めるのだろうか。

2019年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com