4518.2019年9月25日(水) 影が薄い日本の地球温暖化対策

 昨日世界中をあっと言わせたのが、国連の気候変動行動サミットでスピーチをしたスウェーデンの環境活動家で、16歳のグレタ・トゥンベリさんだった。少女は各国の政府代表を厳しい目で睨みつけながら「若者たちはあなたたちの裏切りに気づき始めている。私たちを見捨てる道を選ぶなら、絶対に許さない」と対策の遅れを非難した。これに対して非難された政府代表のひとりトランプ大統領はとても幸せそうな女の子だとまるで茶化すような感想をツィッターに投稿した。

 トランプ大統領が議場を去る時、グレタさんは大統領をずっと睨みつけていたが、大統領は愛想を振りまくわけでもなく無視して、彼女の方を見ようともしなかった。まったく大人げない大統領の所作である。

 そもそも最も温暖化対策に腰が引けているのはトランプ大統領である。2020年にスタートする予定のパリ協定から離脱を表明し、気候変動行動サミットには、安倍首相とともに出席する予定はないと語っていた。しかし、急遽ほんの15分ほど出席した。いつもトランプ大統領と足並みを揃える安倍首相はサミットには参加しなかった。トランプ氏が予定を変更して参加しても首相は予定を変えなかった。これだから日本は温暖化対策に後ろ向きだと言われてしまう。その代わりに出席したのが国連初登場の小泉進次郎環境大臣だった。一昨日の本項にも取り上げたように、小泉大臣は得意の英語でスピーチしたのはともかく、環境問題をSEXYと表現したことが、物議を醸している。良い意味でSEXYという言葉を話したようだが、研究社の英和辞典にも性的とか、挑発的という以外に好意的な日本語は掲載されていない。

 ともかくこのサミットで日本の主張を述べることは出来なかった。各国が実行出来るかどうかは別にしても、二酸化炭素ガスの削減目標値を提案しているのに、日本はそれさえ提案出来ない無様さを曝け出した。このままだと日本への批判が強まり、他の分野でも日本に同調する国がなくなるのではないだろうか。

 今日は海老名で昨年解散した小田急山岳部OB会のフリーな集まりがあった。強制的に行ったものではなかったが、昨年解散時に集まった仲間より参加者が多かった。最高齢者は90歳の福さんだった。彼らと一緒に登山をしたことが今も懐かしく想い出されてくる。膝を痛めて以来、山行はしなくなったが、多くの山を登った思い出だけは今も心に残っている。また来年も今日9月25日に集まることになった。

 釜石では今日東日本大震災から復興を願うラグビー・ワールドカップが行われた。昨日まで行われた他の試合とは異なり、試合前に犠牲者へ黙とうをし、被災した小学校と中学校の跡地に作られたグランドで精いっぱいプレイしていた。被災地である釜石を本拠地としていた新日鉄釜石ラグビー部が1979年から7連覇を飾った縁でウルグアイ対フィジー戦が行われることになった。試合は30-27でウルグアイが勝った。釜石市民が釜石へやって来た人を心から歓迎している様子が読み取れた。外国人も釜石市民の気持ちがよく分かっていたようで、歓迎する市民と歓迎を受ける来訪者との間にほのぼのとする感情が生まれたようだった。

2019年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com