4492.2019年8月30日(金) 古都京都でささやかな騒ぎ

 古都京都で伝統ある文化都市らしからぬ事件が持ち上がっている。それは私立「京都造形芸術大学」が来年4月に開学30周年を迎えるのを機に、大学名を「京都芸術大学」に変更する届を文部科学省へ提出して受理されたことがキッカケである。

 実は、市内には似た名称の「京都市立芸術大学」があり、1950年創立のこちらの大学の方が古い。この大学名変更により更に困惑の原因を作っているのが、大学の略称名である。京都市立芸術大学は通称「京芸」と呼ばれているが、新しい名前の京都造形芸術大学を「京芸」とも呼べず、何と呼んだら好いかという点である。この機会に京都市立芸術大学も「京都芸術大学」の名称を文科省に届けようと検討中のようだが、これはすでに京都造形芸術大学が「京都芸術大学」という名前を申請して受理されているので、認可は難しいだろうと見られている。

 教育者たる者が、何故こういうややこしく、他に迷惑を及ぼす名称変更をしようというのだろうか。変更しようとする京都造形芸術大学理事長は、造形という看板を掲げているが芸術全般を教育するのですっきりと「芸術」と名称を変えたと淡々と語っていたが、随分身勝手ではないかと思う。影響を受ける他大学へ及ぼす迷惑などについて考えたことがないのだろうか。文科省も手続き上は問題ないとしても、同じような名称の大学が近くに2つも存在したらトラブルになりそうなことは想像出来る筈だ。話し合いをして穏便にまとめることが出来なかったのだろうか。一番困るのは両大学学生ではないだろうか。名称変更日が来年4月ということもあり、最早待ったなしとなった。何とか禍根を残さず、すっきり解決して欲しいものである。

 因みに高校では、元中京商の名で甲子園3連覇を含めて春夏11回優勝を誇る野球伝統校、愛知県の中京大学付属中京高校と、今夏甲子園に出場した岐阜県の中京学院大学付属中京高校と別々の学校法人があるが、これは創立者が父子という近い関係のためトラブルには至っていない。一時は学校名を交換したような時期があったほどで、どちらがどちらか分からなかったことがあった。入学志願者が受験校を間違えるという笑えない事件も度々あったというから学校の名前を変更するようなことは、余程の事情でもない限りあまりお勧め出来ない。

 さて、パリ協定離脱以来益々地球温暖化に後ろ向きになっているアメリカ環境保護局が、強力な温室効果ガスのメタン排出規制を撤廃する方針を明らかにした。どうしてアメリカはこう度々時代に逆行するようなことをやるのか。そのツケはいずれアメリカにも戻ってくる筈だ。産業開発を重視し温暖化対策に後ろ向きのトランプ政権の姿勢を改めて鮮明にした。今ブラジルのアマゾン自然火災や、地球温暖化の象徴となった南北極地の氷山溶解など温暖化が懸念されている時に、産業開発に熱を入れ温暖化防止に一向に目を向けないアメリカ・トランプ政権には、好い加減にしろと言ってやりたい。

2019年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com