4467.2019年8月5日(月) 香港・モスクワのデモと日本人メジャー優勝

 現在逃亡犯条例改正案に反対して学生を中心に大きな市民デモが継続的に行われている香港では、林鄭月娥行政長官の行政府に対して市民が早や9週間に亘って抵抗している。一時は長官も原案の撤回はしないが進め方について反省しているとトーンダウンしていたが、最近は中国政府のバックアップ声明を意識しているせいか、デモ参加者は1国2制度に異議を唱えて国家主権を脅かしているとデモに対して攻撃的になってきた。今日は航空会社が200便以上の運航をキャンセルした。

 1国2制度の隠れ蓑になっているのは、中国政府の陰に日向になっての後ろ盾の圧力である。中国としてはこの制度が煩わしくて仕方がない。中国政府は何とか民主的な香港を共産主義化して1国1制度にしたいと考えている。住民投票に基づく公平な選挙というものを行わずに、共産党選出による議員によって議会運営を行い、それが民主主義であると国民を誤解させるような絶対君主・習近平国家では民主主義も自由もない。現在少々心配しているのは、あまり民主派の声が大きくなると香港に駐留している中国人民解放軍が、弾圧に動き出すのではないかということである。香港の民主化運動が挫けないよう市民には頑張ってもらいたいと願うと同時に、国際社会も香港の民主化をしっかり監視して欲しいと期待している。

 このような時にモスクワでも激しい市民デモが起き、拘束者が800人を超えた。そもそもプーチン政権に批判的な反体制派の人たちが、モスクワ市議選に立候補しようとしたところ拒絶されたことに対する抗議から始まったもので、大規模な集会やデモはすでに4週目に入っている。サンクトペテルブルグにも飛び火して、ここでも2千人規模の集会が行われ、10人が身柄を拘束されている。反対派を弾圧することは、旧ソ連時代から日常的に行われていた。この面では相も変わらず現在のプーチン・ロシア帝国主義国家になっても、社会主義の仮面を被っていたソビエト社会主義国家や、革命前の帝政ロシアと何ら変わらない。このデモの行方は一体どうなるだろうか。

 今日伝えられた嬉しいニュースは、女子ゴルフ全英オープンで昨年プロになったばかりで海外ツアー初参加の渋野日向子選手が優勝したことである。日本人が海外メジャーを制したのは、1977年樋口久子選手の全米オープン優勝以来42年ぶり2度目である。ゴルフはプレイしたことがないので、プレイそのものの面白さや難しさは分からないが、これだけ流行したスポーツの中で国際的に活躍する日本人選手がほとんど現れない現状からみて、渋野選手は性格的にもタフなようだし、ファンからも愛されるようなので、今後の活躍が期待される。

2019年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com