4466.2019年8月4日(日) 殺人大国アメリカ社会の劣化と機能不全

 日本時間の今日アメリカで銃乱射による殺害事件が2件もあった。最初の事件は、アメリカのメキシコ国境の街・テキサス州エルパソで起きた。日中自動小銃を持った男がショッピングモール内で買い物客に発砲して20人以上が死亡し、26人が負傷したと言われている。エルパソは人口68万人のうち約83%がヒスパニックと言われ、逮捕された白人の若者は移民に反対していたと見られている。

 2つ目はエルパソ銃撃事件から僅か4時間後にオハイオ州デイトンで起きた。9人が犠牲になり16人が負傷した。犯人は銃殺されたが、あまりにも残酷な事件の連続的な発生に唖然とするばかりである。

 それにしてもこの1週間以内でも、先月28日にカリフォルニア州で子ども2人を含む3人が19歳の男に銃で殺害され、30日にはミシシッピー州で2人が同じく銃犯罪で殺されている。

 こう度々銃乱射により多くのアメリカ人が突然見も知らぬ男たちから命を奪われるようでは生きた心地がしないのではないだろうか。一向に事件はなくならない。これはつべこべ言っても憲法を含むアメリカの法治制度に問題があると考えざるを得ない。アメリカの治安というのは一体どうなっているのか。大統領が先頭に立って移民を排撃するようなヘイトスピーチを行っている。それでいて銃規制の話は持ち出さない。銃所有に反対の声がありながら、憲法で銃の所有を認めているからといい法律で何の規制もかけないということは、大統領並びに国家が国民を殺害していると言っても好い。殺人を容認するような憲法ならさっさと憲法改正をすれば良いではないか。

 過去にもたびたび銃乱射による殺害事件が起きている。過去3年間をみても16年6月にフロリダ州のナイトクラブで49人、17年10月にラスベガスで58人、11月にテキサス州教会内で26人、18年2月にフロリダ州の高校生ら17人、10月にはピッツバーグのユダヤ教礼拝所で11人、今年5月にバージニア州市庁舎内で12人が殺害されている。理由はいろいろあろうが、根本的な原因は、他国では考えられない憲法が認める銃所有条項があるからである。銃規制さえ徹底されるなら事件の撲滅は可能である。にも拘わらず銃規制をせず殺人事件は一向に減らない。他国では銃の所有を厳しく取り締まっているので、アメリカのように常態化した銃乱射による殺害事件はほとんど起こらない。アメリカではこんな無法者の取り締まりも出来ずに、彼らを野放しにしている。アメリカ連邦政府は国民を銃から守れず西部劇時代の無法国家と変わらない状態にしたまま手を尽くそうとしていない。これもまた犯罪である。トランプ大統領以下アメリカ国民は、どうして他の国の人たちが出来る大量殺人防止ができないのか。それは私利私欲によって銃砲製造企業に銃の製造を認め、販売をも許しているからである。それは武器・銃製造企業から大統領を始め、多くの関係者に多額の資金が流れているからである。結局武器製造会社と大統領府との間で贈収賄とあまり違わない殺人行為が行われているからである。彼らにとって自分たちさえ潤えば、同じ同胞たちがいくら血を流そうとも気にすることはないと思っているのだ。自国民を銃から守れないこんな国を民主主義国家と呼べるだろうか。酷い国だと思う。アメリカは地上最低の大統領を追い出し、国民が揃って反省するようでなければ、これからも多くの国民が犠牲になるだろう。

 それにしてもトランプ大統領は、アメリカ・ファーストと呼んでいるアメリカで、世界に類のない大量殺人事件が繰り返され、国民の尊い生命が数多く失われていることを恥ずかしく、国辱ものと思わないのだろうか。あまりにも銃乱射殺人行為の再発防止に無為無策ではないだろうか。これでよくも世界一の大国とほざいていられるものだ。ちゃんちゃらおかしい。

2019年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com