4462.2019年7月31日(水) 自らの損得しか考えない議会新会派

 10日前に参議院選挙が終わった後、各党が選挙の結果を踏まえてそれぞれ独自に動いているが、その中で予想外の成果を上げた2つの新党の動向が注目を集めている。

 そのひとつは、比例区で社民党を上回る4.55%の得票率を得た「れいわ新選組」である。特に注目されるのは、特定枠で2人の身体障碍者、舩後靖彦と木村英子両氏が当選したことである。この2人の身障者当選により参議院ではこれまでの慣例を壊して新たに2人の専用施設を作り直すことが数々行われて世間の目を引いている。2人は自分ひとりでは議員としての活動が出来ないために、付添人を同行させ、車いすの使用により議員席や議事堂内の障害物のバリアフリー等々大工事が行われている。しかし、これら費用がかかる工事が行われることによって国民の注目度が高まり、身体障碍者への関心と理解が広く深まることになれば、これは是とすべきである。

 もうひとつ注目を集めたのは、「NHKから国民を守る会」代表・立花孝志氏が当選したことである。気になるのは、たった1人では活動しにくいとばかり、代表自ら同志集めに猪突猛進し無所属議員を次々アタックして同党への入党を誘っていることである。資金ひっ迫に困って、こともあろうに先般北方領土問題で物議を醸す発言をして所属する日本維新の会を除名された丸山穂高・衆議院議員を入党させ、更に昨日は元みどりの党代表の渡辺喜美・参議院議員と合意して会派「みどりの党」を組むことになった。売名もあろうが、会派を結成することにより資金的に豊かになるメリットがある。参議院から車の提供を受け、議員ひとり当たり年間780万円の立法事務費が与えられる。このなりふり構わぬ動きに対して各界から批判がでているが、立花代表は数は多ければ多いほど良いと意に介することなくマイペースである。しかし、会派を結成してもワン・イシューと呼ばれるように、NHKをやりこめること以外はそれぞれ自由だと言うし、渡辺氏のようにNHKに対してそれほど考えたこともないという無責任な発言をするようでは、烏合の衆になりかねない。こういう選挙民のことを考えずに特別な思想もなく自分の好き勝手に行動する議員をよくよく監視しないと、日本の議会は益々おかしな方向へ進んでいくのではないだろうか。

2019年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com