4444.2019年7月13日(土) 近くて遠い日本と韓国

 6日のブログに書いたように、日韓関係が急速におかしくなっている。率直に言って韓国政府の対応に少々配慮に欠ける点があると思っている。日本政府は今月1日に韓国に対して半導体材料の3品目に対する輸出規制を強化し、併せて輸出手続きを簡略化する優遇措置、ホワイト国扱いを止めると公表したことに対して、韓国政府が自由貿易を拘束する措置で、世界貿易機関(WTO)にWTO協定違反に該当すると発表した。

 日本政府は、今回の規制強化はあくまで輸出手続きに関する優遇措置を止めただけで日本独自に判断出来る国内の措置であり、WTOの協定とは無関係だと言っているのだ。韓国の輸出管理がかなり杜撰で、韓国から北朝鮮へかなり物資が流れていると指摘しているに過ぎない。韓国は武器製造に転用可能な戦略物資の違法輸出を156件摘発したと、効果的に輸出管理制度が運営されていると主張しているが、実態はこの摘発件数以上に規制が緩和されて他国へ逃れているというのが日本政府の言い分である。

 韓国は昨日からアメリカへ政府高官を送り、日本の規制を止めるよう働きかけている。韓国政府はアメリカに理解してもらったと言っているようだが、アメリカ政府としてはお互いに2国間の話し合いで解決して欲しいというのが本心であろう。また、昨日経済産業省では韓国の実務者と経産省課長クラスが話し合いをしていたが、予定を遥かに超える6時間も話し合っても前向きな結論は出なかった。相変わらず解決の見通しは立っていない。

 この問題の影響が早くも韓国で、また一部には日本の貿易上にも表れている。

 どうも昨今の国際情勢を見ていると好転するより悪化するパターンの方が断然多くなっている。社会面や経済面の問題が影響しているのではなく、むしろ人間関係がこじれて、話し合いが出来ずにそれが社会的・経済的問題に絡んで問題が大きくなっているのではないかと考えざるを得ない。特に日韓関係ではそう思える。実に困ったことである。

2019年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com