昨日で北朝鮮の朝鮮労働党大会は一応終わったようだ。金正恩・第1書記は、祖父の金日成・国家主席、父親の金正日・党主席と同様国民の信頼感を集め、自らを偶像化するためにポストを新設してその最高位に就任した。これで金正恩第1書記は、新設ポスト「朝鮮労働党委員長」に就任し独裁の強化を誇示する形になった。今日は予想されていた軍事パレードや市民の華やかなショーが行われ、それを高い所から拍手するいつもながらの人民服を着た労働党委員長の姿があった。
今回の労働党大会で国家PRと国威発揚をぶち上げたところで、これという世界を納得させるような進歩的なスローガンを何ひとつ打ち上げるわけでもなく、国際社会へ向かって何ら独自の効果も発揮することができなかった。北朝鮮が益々世界から孤立化する現況を抜け出したいあがきを見せたに過ぎない。
今日最近注目されているパナマ文書の個人及び法人名21万を国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が公開した。名を公開された日本の著名な法人・個人が言い逃れ会見をしていたが、識者が言うように、これは明らかにタックス・ヘイブン(租税回避地)に設立された税逃れのための手法であることは間違いないと思う。確かに法律に触れる点は見られないが、納めるべき税金を日本に収めず、海外で迂回して金儲けをしているのは、日本国民として脱税と言われてもやむを得ないのではないか。ここにはきちんと納税している国民との間に不公平感を与える。税に詳しい人物なら追及されないような手段はいくらでもあると、タイミング良く「選択」5月号に「『税逃れ指南役』は国税OBだらけ―『パナマ』だけではない租税回避の横行」との記事に悪質な脱税について興味深く書かれている。やはり文書にリストアップされた人物、企業については国税庁が「税逃れ指南役」ではなく、「課税追及役」として厳しく調査し追及すべきだと思う。
さて、突然夜のニュースでアメリカのオバマ大統領が、来る26、27日開催の伊勢志摩サミット出席後、安倍首相とともに広島を訪れると発表された。広島訪問は中々決まらなかったが、漸く現職米大統領初の原爆被災地・広島への訪問が実現することになった。日本人としてだけではなく、核反対の立場からも歓迎したい。偶々今日はわれわれ夫婦の47回目の結婚記念日に当たる。オバマ大統領からのお祝いかな?