2830.2015年2月11日(水) 建国記念日は忘却の彼方へ・・・。

 今日は建国記念日、いわゆる旗日である。これについて今日の新聞には一行も書かれず、テレビ・ニュースではまったく報道されない。こんな惨めな旗日は他にはない。戦前の昭和15年2月11日には、紀元2千年祭を国家の大祭として行い、国を挙げて国威の発揚に努めたというのに何とも時代感覚のずれは大きい。思想に関係なく、国民が自国の誕生について考え、歩んできた歴史をレビューするのは国民として当然のことであると思う。だが、今や日本人は残念ながら国がどうやって生まれ、どういう歴史を辿って来たかについて考えようともしない国民になり下がってしまった。

 これでは戦後紀元節から衣替えした建国記念日は、何のための祝祭日なのだろうか。今小中学校では、日本国の肇についてどのように教えているのだろうか。調べてみようと思っている。アメリカの独立記念日の華やかさと盛り上がりに比べて何とも哀れなものである。昨年の今日このブログにも書き込んだが、現在の日本は建国記念日についてあまりにもつれないと思う。戦後昭和21年のこの日は最後の紀元節だったと思うが、最後の国民学校1年生だった私たちは、講堂で初めて紀元節の式典を行い、高崎正風作詞によるところの紀元節の歌を同級生たちと声を張り上げて合唱した思い出がある。

 ♪雲にそびゆる高千穂の 高嶺下ろしに草も木も なびきふしけん大御世を 仰ぐけふこそ楽しけれ

 今でもこの昔を思い出させる歌詞とメロディーが中途半端に口を衝いて出ることがある。思想的にどうこうではなく、国家が法律で決めた祝祭日(旗日)をそう邪見に扱っても良いものだろうか。終戦後アメリカから何とか建国を祝う日制定の許可を得て、国会で法律改正を経た後に右往左往しながら漸く1967年佐藤栄作首相時代に正式に「建国記念の日」がスタートしたのである。それが今では形骸化して、国民の中には何の日だったかを知らない人がいる有様である。はっきり言ってこんな調子で建国記念日を単なる休日にするなら、思い切って止めてしまった方がよほどすっきりする。日本は建国の日がないということで納得するより仕方がないだろう。この建国記念日離れは、報道することが職務のメディアに大きな責任があると考えている。

 日本人は、メディアを始めとしていつの間にか忘れっぽい民族になってしまったということだろうか。

2015年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com