2832.2015年2月13日(金) 安倍政権の暴走を懸念する。

 昨夕行われた義姉の通夜に続き、今日は告別式参列のため妻と葬儀場へ出かけた。無宗教のため参列者がそれぞれお花を手向けて昨日同様にふるさとを合唱して永遠の別れを告げた。多磨墓地傍の火葬場内で表示されている他の故人の享年を見ると、ほとんどが80歳台と90歳台だった。やはり72歳というのはやや早いと感じた。

 喪主として兄が、病気発症から入退院を繰り返し亡くなるまでの病院側の対応にやや不満を感じたような挨拶をした。そのことが今後の医学のために少しでも役立ってくれればと願って病院側の要望に応じて解剖に同意し、亡くなった翌日解剖がなされた。還された義姉の死顔からはそんな様子はまったく感じられなかった。

 私より1歳年長の兄は現在77歳であるが、これからひとりで生活して行くことは辛いだろうし、寂しいだろうが、何とか好きな囲碁を楽しみながらでも前を向いて生きて欲しいと願っている。弟妹としてはこれまで以上に会う機会を作ろうと思っている。

 さて、昨日安倍晋三首相は衆参両議院で施政方針演説を行った。戦後以来の大改革だと位置づけ、改革を進めて行くことを訴えた。圧倒的多数の与党議員をバックに今や自信たっぷりに、大演説をぶち、自分の考えは正しいとの思い込みがちょっと強過ぎるようだ。実際に行動を起こした場合その強気がどうも危なっかしく思えて仕方がない。

 今すぐ安倍内閣が実施すると決断したわけではないが、懸念しているのは関西電力高浜原発3・4号機の安全対策が、原子力規制委員会により安全基準を満たすと許可されたことである。これで政府が着々と原発再稼働へ向けて布石を打つのではないかということが気になる。この高浜原発については、地元とされる福井県と高浜町の同意が得られることが再稼働の前提である。だが、その地元と隣接している自治体は含まれないのか。万一福島原発と同じように事故により放射能漏れが起きた時、当然ながら隣接自治体に放射能の影響が及ぶことは必定である。高浜原発については、京都府と滋賀県から懸念の声が上がり、すでに地元として捉えるべきであるとの要望が出ている。

 同じようにJパワーが現在建設中の青森県大間町の原発が、津軽海峡を隔てた北海道函館市は、原発所在地から僅か23㎞しか離れていないとして、国とJパワーを相手に建設差し止めを求める訴訟を起こすと言っている。国とJパワーが函館市を地元と考えれば、これは解決する。だが、何とか原発再稼働を目指している国や電力会社は、再稼働が遅れることを避けようとし、また再稼働が挫折しかねない地元の拡大の動きを警戒している。

 他にも政府は集団的自衛権の行使で、自衛隊とともに行動する他国軍の武器や艦船などの防護対象を、アメリカ以外にオーストラリアにも適用しようとしている。一旦厳しい壁を乗り越えたら、次の障碍はさほど厳しくないかの如くあからさまに実行に移そうとしている。

 このやり方を放っておくと止め処がなくなることを心配する。安倍政権は今有頂天になっているだけに、国の将来を慎重に考えないと取り返しがつかなくなることになりはしないだろうか。

2015年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com