4345.2019年4月5日(金) 塚田「忖度」国交省副大臣、一転辞任

 昨日まで国土交通副大臣も、参議院議員の職も辞めないと突っぱねて、野党のみならず自民党内部からも批判が出ていた塚田一郎副大臣は四面楚歌となり、遂に今日になって副大臣を辞すると語った。

 事の発端は、去る1日北九州市内で開かれた自民党知事選立候補者の応援演説で、こともあろうに関門海峡を横断する下関・北九州道路の建設計画が凍結されていたが、その建設調査予算を国家予算から支出することになったのは、山口県を地盤とする安倍首相と福岡県を地盤とする麻生副総理へ自らが忖度して予算を付けたと自慢たらたら述べたことである。翌2日にはこの「忖度予算」が注目の的となり批判されるようになった。慌てた当の塚田副大臣は発言を撤回し謝罪した。だが、この問題はそれで収まらなかった。野党陣営からの副大臣辞任要求と同時に、任命責任者である安倍首相にも副大臣更迭の要求が出された。だが、本人は辞任を否定し職務を全うすると述べるし、首相は続投させる考えを示していた。

 ところが、夏の参院選を控えて自民党内に辞任を求める声が高まったこともあって、首相は更迭を否認していた手前、首相と副首相が相談のうえ当人に辞任を求めたのではないかと推測している。

 それにしても程度の低い国会議員が多い。「忖度」なんて言葉はモリカケ事件以来禁句の筈であるが、喉元過ぎれば熱さを忘れて忘却の彼方ということだろうか。それにしても道路建設調査費として国費4千万円を計上したと言われているが、副大臣の忖度がなかったということになると、誰がどう予算化したのだろうか。黙っているが他に忖度した自民党議員がいるのではないかとどうも疑念は消えない。この塚田副大臣も元郵政大臣、新潟県知事を務めた父塚田十一郎氏を引き継いだ世襲議員である。

 来年の東京オリンピックを担当する桜田義孝・五輪担当相のようにインタビューに対して毎度しどろもどろな大臣もいる。安倍首相は無能であることを承知のうえでその職に就けたままだが、これでオリンピックは大丈夫だろうか。政治家には海千山千ばかりでロクな御仁がいない。嘆かわしいことである。

2019年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com