4344.2019年4月4日(木) 日本ペンクラブの不条理な言論抑圧

 所属する日本ペンクラブの現状に今一抹の不安の気持ちを抱いている。率直に言って理不尽なことをやるものだというのが、日本ペンクラブ会長以下執行部役員が行った最近の理不尽なパフォーマンスである。私自身理事を務めているので、「言論の自由」「表現の自由」を標榜するペンの在り方や行動については、国際ペン憲章、日本ペンクラブ定款、及びそれらの主旨に則って行動している。現在財務委員も務めており財政事情についてもその改善のために努力しているつもりである。

 ところが理事の中でも会長以下、副会長、専務理事、常務理事から成る執行部役員が、自分たちの思うように業務を進めたいという利己的な理由から、身勝手な文章を書いて彼らの意向に合わない理事を追放、排除しようと企んだ。びっくり仰天である。私は理事会では建設的な意見を申し述べている心算であるが、彼らに対して批判的とでも受け取られているせいだろうか、私もその対象者とされた。あまりの身勝手さと大人気ない対応には呆れ果てている。

 その手始めは、2月から3月にかけて実施された理事選挙に際して、ある執行部役員が20名の理事候補者名簿を作成し、今後2年間はこのメンバーに運営を任せてもらいたいので、理事選ではこの20名に投票して欲しいと訴えるメールを会員宛に送信したのである。他にも同じようなメールを作成して送信した執行部の役員もいる。誰かが個人的に数名の会員を理事に推薦するメールなら問題はない。ところが、理事選挙で選ばれる理事の定員は20名であり、それを執行部の幹部が結託して20名をリストアップしているということは、リストから漏れた他の理事候補者への投票を控えて欲しいということになり、明らかに選挙妨害に当たる。これを組織的に行ったことは言語道断であり、許されることではない。しかも怪しげな動きが他にもある。ある執行部役員が送信したメールリストは、事務局の協力を得られなければとても作成出来るものではなく、当役員と事務局の間に密室的な協力関係があったことを窺わせる。更に公平中立であるべき選挙管理委員長が度々「日本ペンクラブは特定の理事を推薦することはありません」とのメールを送信していたこと自体不可思議で、執行部と選挙管理委員会との関係に疑念を抱かざるを得ない。

 前記のように民主的な組織として日本ペンクラブは、島崎藤村・初代会長以来「言論の自由」及び「表現の自由」を主張し追求してきた。現在も言論のみならず、社会的事象についても度々会長名で世間に日本ペンクラブの立場と考え方をアピールして社会に大きな影響を与えて来た。そうしたこれまでの行為と実績が蔑ろにされたのである。会長以下の現執行部役員が身勝手で個人的な考えと名誉欲によって、「言論の自由」を抑圧したばかりでなく全ての日本ペンクラブ会員の信頼を裏切り、日本ペンクラブの名を汚したことは到底容認することが出来ない。

 すでに3月の理事会で私は主導的に行動した専務理事他を追求した。彼らはメールの送信は認めたが、言い訳三昧で自ら謝罪せず、問題は解決していない。今後理事会と総会の場で更に彼らの責任を徹底して追及していくつもりである。それにしても文化人の間でも評価の高かった日本ペンクラブが今ではここまで腐りきっているとは情けないし、日本の文学界ばかりでなく日本文化にも汚点を残すことを危惧している。

2019年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com