2837.2015年2月18日(水) 初めて国会見学、江田五月・前参議院議長と懇談

 今日は初めての国家見学を充実した気持ちと満足感を持って楽しむことができた。昨年まで駒澤大学マスコミ研究所の社会人公開講座を担当しておられた、元日本テレビ政治部長・菱山郁朗講師のお世話で、講座受講の有志8人とともに国会見学と一連のスケジュールを消化することができた。

 都内に住んでいれば普通は小中学生時代に見学していたと思うが、生憎父の転勤続きで小中時代は東京から離れてそんな機会もなかった。爾来国会議員の海外渡航手続きで度々衆議院事務局や議員会館を訪れたことはあったが、本丸へ行く機会がなかった。今日も幸せな小中学生が多数見学に来て神妙に説明を聞いていた。

 菱山氏は衆参議院議場と各党控室、各委員会室などを見学して、2人の関係者から貴重な話を伺う機会をお膳立てしてくれた。その2人とは自民党国対委員会の保科弘氏と、前参議院議長で参議院議員の江田五月氏である。

 保科氏は本音で語る人だった。議員の在り方と言動についてその是々非々を自民党員らしからぬ辛辣な口調で話してくれた。歯に衣着せず素直に自民党閣僚と議員の不見識な言動についても辛口で批判されたことには敬服した。特に、縦割り行政の弊害、政治家と役人のレベルについて、自らの本音を語られ、我々にも若者に伝える努力をして欲しいと求められた。中々気骨のある方だとお見受けした。保科氏のお話を伺うことができたのは、菱山氏と長年にわたる信頼関係のお陰であると思っている。

 江田氏は寛いだ雰囲気の中でにこにこしながら東大在学中に吉野作造について論文を書いたと話され、裁判所判事時代五月氏の誕生日に父三郎氏が急死したことにより、急遽参議院全国区に立候補した体験談を語られた。三郎氏の構造改革論が一世を風靡し、その是非論が世間を賑わせた。結果的にそれから間もなく三郎氏は亡くなられた。その辺りの経緯について、菱山氏が論文を書いている。多少その流れを知っていたので、今日いただいた菱山氏の論文を懐かしい気持ちで読んだ。

 江田氏のお話の中で特に印象に残っているのは、当時の社会党がもう少ししっかりしていれば日本の政治はもうちょっと別の方向に変わっていただろうと語られたことと、安倍首相の「日本は世界の真まん中で頑張る」というのではなく、周辺の国々と一緒に頑張ると言うべきではないかと批判されたことである。安倍首相が「戦後教育のマインドコントロールからの脱却」と言ったことが気になると言われたことも印象的だった。

 隣席の江田氏に個人的に60年安保当時の活動についてお尋ねしたところ、丁度東大に入学したばかりで活動することはできなかったと仰った。序に当時の全学連書記長だった清水丈夫さんについてお尋ねしたら名前と活動についてはよく知っておられたが、特別な交流はないと言っておられた。清水さんの現在の活動のさわりにもちょっと触れた個所がある拙著「南太平洋の剛腕投手」を差し上げたところ、喜んでいただいた。

 日本テレビの国会記者会館も訪ねて現在の放映のテクニックの一端を垣間見させてもらった。

 良いコーディネーターがアテンドしてくれたお陰で、このような実のある見学をすることができた。菱山氏の献身的なお力添えに心から感謝している。お陰で充実した一日になった。

2015年2月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com