2840.2015年2月21日(土) 安倍政権の危険な極右的兆候

 海外では「イスラム国」に対する掃討作戦が考えられている。だが、その正体を掴めないため思うように彼らを追い詰めるというわけにはいかない。しかし、現状のままでは彼らを勢いづかせるばかりである。「イスラム国」が仕掛けたと思われる殺戮事件が、リビア北部を始め中東各地で頻発的に起きている。

 この難しい時に際し、ついにアメリカが「イスラム国」を殲滅させるため、これまで有志国とともに行っていた彼らの拠点を狙った空爆に加えて、地上軍を投入する戦略に踏み切った。イラクから駐留米軍を撤収させて以後、米軍を海外基地へ派遣することにやや消極的だったオバマ大統領も議会多数派の共和党や、一部国民保守層の声に押されて地上軍の投入を決断したようだ。これで「イスラム国」の力が削がれ壊滅に向うなら喜ばしいが、取らぬ狸の皮算用にならなければ良いがと思う。

 そんな海外、特に中東周辺の油断ならない状況の中で、日本国内ではあるまいことか、不安を駆り立て騒ぎを起こそうとする怪しい動きが高まっている。

 今政府与党は集団自衛権の行使以来、自衛隊の海外での活動を大幅に拡大しようと考えている。すでに憲法を改正しようとの目的のため、あの手この手で法の盲点を突いて本丸を落とそうとしている。そもそも「閣議決定」という国民の目を素通りした悪魔の技を使い出してから、味をしめた政府は今ではやりたい放題なのである。盟友・公明党も自民党のあまりに強引な手法に手を焼く始末であるが、安倍首相以下政府首脳、自民党幹部は絶対多数のこの絶好の機会に、日本の法制を自分たちの思い通りに改正し、憲法改正、再軍備、海外派兵、海外戦闘参戦、そして戦争というおぞましいステージへ持ち込もうとしている。

 不思議なのは、この安倍政権への支持率が各メディアで行うアンケートで軒並み50%を超えることである。戦争へ向けてまっしぐらに突き進む安倍反動内閣への支持が、国民の半数以上になるとは思いも寄らなかった。残念ながら戦後一貫して平和国家だった日本も、戦後70年の今年再び破滅への道へ一歩踏み出したのだろうか。

2015年2月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com