4312.2019年3月3日(日) 「桃の節句」、お内裏様とお雛様とは?

 今日は女の子の「桃の節句」ひな祭りである。昔ほど女児のいる家庭でもお雛様を飾る家庭は少なくなったようだが、それでも男児の「端午の節句」同様に日本の伝統文化のひとつとして、いつまでも残しておきたいおめでたい年中行事である。

 先日NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」でひな祭りに飾られるお雛様が話題になった。お内裏様とお雛様はどの人形を指すのかとの質問があった。当然最上段の一対のお雛様がお内裏様とお雛様だと思っていたところ、答はその一対の2体がセットでお内裏様と呼ばれ、他に飾られたすべてのお雛様を総称して「お雛様」というそうである。そんな誤解の原因となったのは、サトーハチロー作詞の♪うれしいひな祭り♪の2番の出だしに‘お内裏様とお雛様 2人並んで すまし顔~’とあるので、つい最上段の一対がお内裏様とお雛様だと思っていたという人が多いらしい。私自身これまでそうだと思っていた。サトーハチローも後年になって誤りに気が付き、恥ずかしく思い自ら作詞したこの童謡を聴こうとはしなかったとはご子息の話である。

 今日はお雛様のお祝いの日ではあるが、生憎朝から冷たい雨が降っていて寒々しく春らしいムードが感じられない。

 さて、先の米朝首脳会談が不調に終わったことで北朝鮮の非核化の動きが先送りされたことは極めて残念である。近年北朝鮮に加えられている全面経済制裁がかなりボディブロー効果を上げ、北朝鮮の国民は大分経済的に苦しんでいた。北朝鮮としては、何とか部分的にも制裁解除を願っていたが、その気持ちは交渉の仕方、作戦面でアメリカに通じなかった。金正恩労働党委員長は内心愕然としつつ帰国の途へ就いた。会談前は勝算ありと意気揚々とハノイへ乗り込んできたが、手ぶらで帰ることになり、求心力が落ちることも考えられ、期待していた国民の委員長に対する信頼度も少々弱くなったのではないか。近い将来北朝鮮はいかなる手を打って3度目の首脳会談へこぎつけようとするのだろうか。

 この米朝関係の他にも、国際社会ではインドとパキスタンのカシミール両国国境地帯で、それぞれの空軍機が国境を侵犯したとの理由で、相手国戦闘機を撃墜するという手荒い行動に出た。心配なのは、両国ともに核保有国であることであり、まかり間違って核を使用するようなことにでもなったら両国だけの問題に留まらなくなる。

 南米ベネズエラのマドゥロ大統領を巡るアメリカと中ロの鞘当ても問題である。強権発動の独裁者マドゥロ大統領に対して暫定大統領を宣言したグアイド国会議長をトランプ政権が支持すると表明して、それに反対する中ロと対立している。先月末グアイド暫定大統領はベネズエラ最高裁からの出国禁止令を無視して支持されているブラジルを訪れていたが、明日帰国すると語っている。果たしてスムーズに帰国出来るのか、或いはどんな仕打ちを受けるだろうか。

 また、アメリカと最も親しい外交関係にあるイスラエルで、検察当局がネタニエフ首相を汚職関与の罪で起訴する方針であることを示した。ネタニエフ首相と言えば、通算約13年も首相の地位にあり、トランプ大統領との蜜月関係はつとに知られている。もちろん首相自身は容疑を否認しているが、単なる収賄容疑ばかりでなく、自らの主張、持論を啓発するために、地元有力紙に対して便宜を図る見返りとして首相に好意的な報道を求めた疑惑がある。

 「絶対首相」と見られていても、長い間権力の座に留まっていると独裁志向が強まり鎧も綻びるものである。中東の独裁者ネタニエフ首相の身にも同じような雲が降りかかってきたということだろう。

2019年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com