今年は戦後70年の節目の年に当たり、戦後50年の村山談話、60年の小泉談話に続き、安倍首相によって70年談話が終戦の日に公表される予定である。すでに、昨年辺りからどういう内容にまとめるかということで政府・自民党では知恵を絞っているようだ。現在の空気から推すと村山談話や小泉談話とは幾分中身が異なるのではないかと思える。安倍首相は村山談話から大きく外れないようなことを言いながらも、独自色を出したい願いから、「持ち味」である右翼志向を表したいとの気持ちがあるように感じている。中韓両国もどんな談話を発表するのか、注視している。内容次第では両国が一層反発し、両国との関係は険悪になる恐れがある。アメリカは中韓とは異なる考えであるが、中韓両国と日本との外交関係が悪化するのを以前から憂慮しており、できる限り中韓を刺激しないようなステートメントを日本政府が発表するよう注文をつけている。
そんな折に政治家に関する献金疑惑がクローズアップされた。悪質とまでは決めつけられないが、軽薄というか、もらえる金なら何でも手を出すさもしい根性には、品性も何もあったものではない。
今朝の朝日新聞一面に、国の補助金交付決定通知を受けた企業から政治献金を受け取っている政治家の名前が列記されている。安倍首相以下、麻生財務相、菅官房長官、甘利経産相、林農水相、宮沢経産相の閣僚らの他にも、岡田民主党代表、片山維新の党参議院会長ら大物が揃って企業からの献金を懐に入れているのである。その他にも政治資金規正法違反を疑われるような献金を受けていた大臣に、下村文科相、上川法相、望月環境相らがいる。これでは安倍内閣総倒れである。政治家は金には目がないものだということをPRしているようなものではないか。政治家には二世で、金亡者がなるものだと言われるようでは当人たちもあまり好い気持ちがしないのではないか。
さて、今日も午後駒澤公園にウォーキングに出かけたが、いつもと違って目黒区寄りの入り口から入った。世田谷区ではなく、目黒区の一角に小庭園がある。そこに1本だけ桜の木が色鮮やかなピンクの花を咲かせていた。桜の木の前にひとりの老婆が佇んでいた。しきりに首を傾げているので、お節介と思ったが声をかけると「これは彼岸桜でしょうかねぇ」と尋ねられたので、「これは河津桜だと思います。一昨日江の島の島内庭園で普通の桜はまだ蕾でしたが、これと同じように河津桜が数本きれいに花を咲かせていたのを見ました」とお話したところ、なるほどと納得されお礼を言われた。偶々江の島で河津桜を観て、伊豆の河津で百花繚乱の麗しい姿を見せている河津桜に初めて接して感動したが、それが近くの公園で見ず知らずのご婦人のお役に立てるとは嬉しい限りだ。こんなこともあるものだ。