4267.2019年1月18日(金) 97歳のフィリップ英殿下が運転事故

 世界でも最も伝統と格式のある皇室のひとつ、英王室のフィリップ殿下が昨日車を運転中に他の車にぶつけて横転する事故を起こし、相手の車に乗っていた2人の女性がケガをした。殿下にケガはなかったが、事故の後ショックで身体が震えていたという。それにしてもエリザベス女王の夫でもあるフィリップ殿下は、今年97歳である。このお年でよくぞ公道でハンドルを握られるものだとつい半信半疑にならざるを得ない。女王を始め、お付武官は殿下の運転を誰も止めることは出来なかったのだろうか。

 天皇陛下は現在85歳であるが、偶に皇居内で趣味の一環として車を運転することはあるようだ。しかし、公道で運転したとは聞かない。私が学生時代の夏、軽井沢のアイスクリーム店でアルバイトをしていた、店の前をテニスコートへ向かう皇太子時代の天皇が助手席に美智子妃殿下を乗せてドライブして通り過ぎた光景を何度か見ている。若かったころならともかく、今では天皇もご高齢になもう道路上での運転は止められていることだろう。それに比べて、失礼ながらフィリップ殿下の年齢を気にしない些か無謀な行動には驚嘆するばかりである。

 実は、昨年80歳になったのを機に今年限りで運転を止めようと考えている。今年の誕生日に免許証の期限が切れるが、そのまま更新しないつもりだ。学生時代に免許証を取得してからもう58年になる。昨今高齢者による事故が増えていて、高齢者は安全上出来るだけ運転しないよう警察庁も啓蒙している。友人の中には、家族も反対するのでハンドルはもう握らないと言って免許証を返上した友もいる。私はそれほど車の運転が好きというほどではないが、これまでに国内のみならず、海外でもドライブしている。国際免許証を取得してアメリカ、ヨーロッパ、ミクロネシア諸島、南太平洋諸島で仕事も兼ねて運転することがしばしばあった。ニューヨークには当地在住の友人の強い希望により派手なスポーツカー、コルベット・スティングレイを共同で購入して共有していたことがあるアメリカ東海岸へ出かけた時には、ハーフ・オーナーであるスポーツ・カーを運転してアメリカ人を羨ましがらせたこともあった。随分遠く懐かしい記憶である。

 さて、昨日本欄に取り上げた厚生労働省の「毎月勤労統計」が別の観点から物議を醸している。担当者らが手抜きをして不正な調査結果を供したが、これを再集計して算出し直すという作業を始めるに当たり、2004年から11年分までの統計資料を紛失したり、廃棄していたことが分かった。組織的関与があったのではないかと疑問が呈されている。資料が亡くなった以上再集計は難しいと見られている。どうして役人というのは、こんな法律で定められた重要な業務をこのように好い加減にやってしまうのだろうか。無責任も甚だしいと思う。これに気づかず、放任していた歴代大臣も官僚に合わせて責任を取るべきであろう。

 今夕の朝日新聞「素粒子」欄にはこう書かれている。「統計不正で『厚労次官ら処分へ』の報。ははーん。ここでも政治家は責任をとらず、官僚に押しつける得意技か」と。

2019年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com