2858.2015年3月11日(水) 東日本大震災から4年

 昨日の東京大空襲70周年記念日に引き続いて、今日東日本大震災が発生してちょうど4年が経過した。あの日午後2時46分、書斎でパソコンを打っていた時だった。突然部屋が大きく揺れ、書棚から書物が落ちてきた。慌てて机にしがみついたが、ふと外を見るといつもの地震より電線が大きく揺れていた。早いもので、あれからあっという間に4年が経った。復興は福島第一原発の放射能漏れなど遅々として進まず、今も自宅へ帰れない避難住民は23万人もいる。

 震災の犠牲者に行方不明者と関連死亡者を合せると、その数は実に2万人を超える。

 今日は天皇・皇后両陛下をお迎えして国立劇場で東日本大震災四周年追悼式が挙行された。安倍首相も犠牲者の御霊に復興を誓っていたが、震災地の現状を見ると、引き続き復興に力を入れなければならないことは当然である。しかし、同時に自然災害の地震・津波災害対策もさることながら被災地に大きな爪痕を残した人災である原発を思い切ってストップした方が、よほど震災地の人々のためばかりでなく、将来の日本にとってプラスになると思う。

 昨日離日したドイツのメルケル首相が、最も影響を受けたのがあの福島第一原発の爆発と放射能漏れの映像だったという。当時メルケル首相は原発中止を決めていたわけではなかった。だが、福島原発事故の映像を見て直ちに原発中止を決めたと述べた。

 一方の安倍首相はどうか。相変わらず安全に充分配慮したうえで原発再稼働を進めたいと述べている。今朝の新聞に、他人のふんどしで相撲を取るような記事が出ていた。メルケル首相には昨日帰らずに、今日日本で震災について発言してもらえば、原発反対に一層の拍車がかかったのではないかと、なぜもう一日滞在を延長できなかったのかと都合の好い記事が掲載されていた。更にこんな下衆の勘ぐりのような記事も見られた。

 「メルケル首相の発言が、原発反対派を勢いづかせる恐れもあるので、安倍政権として今日は滞日しないスケジュールにしてもらった」とのコメントである。

 そんな他人のふんどしを当てにするより、自分たちで原発再稼働反対を貫徹するより堅実な方法はない。

 さて、少々平衡感覚が狂っているのではないかと思われている元総理の鳩山由紀夫氏が、またとんでもないことをやらかしてくれた。政府自民党、及び民主党のほか外務省や多くの良識ある人々の反対を押し切って、ロシアが不当に占領したクリミアを訪れたのである。元日本首相の肩書が、相手の思惑通りに利用されるのを承知のうえで、ロシアの術中にはまる愚を敢えて犯した。鳩山氏は、これまでも核開発問題で欧米から制裁を受けていたイランを訪れ、周囲の顰蹙を買ったばかりでなく、日本外交に汚点を残した。

 ロシアによるクリミア半島占領が、そもそもウクライナ問題の発端である。欧米諸国はもちろん日本政府もロシアの強引なクリミア半島のロシア領編入を強く非難し、経済制裁を課している。民主党の枝野幹事長や菅官房長官もその行動について軽率であり、極めて遺憾であると強く非難している。このように是々非々の判断力のない総理を戴いたことは、日本にとっても不幸だった。どうしてこういう奇妙奇天烈な総理大臣が誕生したのだろうか。結局は我々国民の民度が低いということになるのだろうか。やりきれない気分である。

 さて、朝日夕刊の連載小説「口笛鳥」が、今日ちょうど100回の短い連載で終わった。新聞連載小説で僅か100回というのは異例の短さだと思う。これまでも本ブログに書き込んだように、どうもストーリーが分かりにくく面白くなかった。今日の結末もなんだかよく分からない。憶測だが、朝日も読者の不人気を知り、連載打ち切りを作者の道尾秀介氏に申し入れて受け入れられ、連載中止を決めたのだと勝手に思っている。

2015年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com